"ひたむきに捧げてきた"だなんて
思い上がっていたんだ ぼくは
優しさを履き違えた言葉
歯車がきしんだ音
まるで出来損ないのドラマ
崩れてくさまを見てた
いまさら
出直せるキャストはない もうくれない
「どれくらい本気だった?」だとか
いまでも答えが出せない
逆さまに吊られたっていいと思ってたのは
たぶん 無償の愛とかじゃなくて
安いナルシズム
それは単にひとりよがりで
君のことを知ってる気になって
雨も 頬を伝う涙も
きっと 舞台装置にみえてた
いまさら
取り繕う言葉もない もういらない
余計な台詞 剥がし捨てて
雨の中に消してしまおう
沈み込んで 海の底にすわり込んで
ただ幕が下りるのを待つなんて
できやしないから
ひたむきな心で今度は向き合わなきゃ
もう行かないと…
望んだ役は もうなくても
雨は今日も街を濡らして
傷は生きる限りつきまとって
君のいない次のドラマで
与えられた役と向き合って
今度こそは
うまくやるんだ ぼくは
また溺れないように…
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