羽ばたく音が一斉に聞こえて
穏やかな波と汽笛が誰かを連れてくる
岬に住まう風が思い出を熱にして
やがて春を誘っていくように

静かな黒が鬱蒼と張りつめ
鮮やかな闇が雲間を指さし消えていく
梢に宿る水が遠い日を土にして
それは空に還っていくように

足取りは夕暮れに傷痕は落ち葉に
細胞をふるわせた扉の音は開く?閉じる?
見つめているのは昨日でも明日でも無い
こんなに恥ずかしいくらい恥知らずな音

何年も前からずっと


浮かんだ色が颯爽と奪って
嫋やかな息と乾きがいつかを今にする
窓辺に過る猫が逃げた今見えてくる
そこに悔いを残さないように

忘れた夢がはっきりと轟き
賑やかな雨が気持ちを歌にし絶えていく
木目を伝う糸が願い事躍らせて
それが来たって知らせてるように

爪先を夕闇に竪琴を水面に
感覚を折り曲げて掠れた虹は架かる?消える?
見届けたいのは夕日でも朝日でも無い
あんなに痛ましいと知った花便りの君

何年か前でもさっき


どこまでも予感がまとわりついて
意志も足も重みを増していくばかり
ここにいればってここで待てばって
こんな結末は誰にだって分かるのに

未完成で終わらせて惹きつけようだなんて
そんな趣味の悪さじゃなかったはずだろう?
途切れた線の先をなぞるのにも飽きたんだ
巻きすぎたネジを投げ捨てれば始まるから


足取りは夕暮れに傷痕は落ち葉に
細胞をふるわせた扉の音は開く?閉じる?
見つめているのは昨日でも明日でも無い
こんなに恥ずかしいくらい恥知らずな音

何年も前からずっと

そう何年も前からだった

足跡が引き返してく
誰もいない砂浜で

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

足取りは夕暮れに傷痕は落ち葉に

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投稿日:2024/02/10 16:09:24

文字数:690文字

カテゴリ:歌詞

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