思い出に縛られては
抜け殻のようになったまま
太い縄のようにきつく
抱きしめる君だけ映す
「溶け合うように一つ
になれたら」なんてね
笑う君がまた蜃気楼のように
消えてく
「君の影になりたい、そうしたら
ずっと傍にいられるのに」
僕だってね「なれるのなら
なりたい、一つに」
だけど強い風がまた遠くに
君をさらっていった
いつになれば会えるかと
指折り数えてはただ
虚しい僕の思いが
吐息とともに流れ出す
明日にはきっと帰ってくるはずと
もう何度目になるのかも
分からない
「風よ、僕も」と届いたなら
それで全てが終わるのに
君をさらったあの風が吹いた
僕の願いが届いたんだ
「今すぐ行く」
「やっと一つになれるんだね」と
笑ってる君に僕は今
「そうだよ」と
これで僕らを邪魔するものは
なくなったはずだから
「ずっと一緒にいられるよ」
明日も
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