なんでもよかった
夢でもよかった
今生きてる理由がただ欲しかった
あなたがいたらなんて言うだろうか
「それならば映画でも見に行こっか」
立ち上がるあなたが浮かんだ

愛もお金も何もいらない
大体のことは満たされた
『右は人生の全ての課程を——』

「もう何にもない」と
言った頭上枯らっと淡い空
黄色に伸びたイチョウ並木の下
俯いて歩いた
明日の僕を上手く殺して
やっとこ見える
涙滲んでしまうほどに美しい
それだけに生きてたい

このまま歩いていて着くんだろうか
辺りの景色も見飽きてしまった
眠る前の鬱蒼たる時間が今日も
目の前でじっとこちらを見ているの

面倒な事を避けて通る悪い癖が
僕を溶かして色も形も消えて
すっからかん人間
明日の僕を上手く殺せない僕は
ずっと縮こまって「何にもない」とぼやき
自ら何もなくしていた

同じ言葉、同じ日を繰り返している
ずっと変われない僕は
ある朝「僕」という名のショーケースで
生きていたことに気づいた

生きてる意味も
この先の未来も知らない
どうでもいいのにこいつら以外に
見るものがなかった
もったいないと思うには幸せすぎた
当たり前が染み込んだ命だ

「もう何にもない」と
言った頭上枯らっと淡い空
黄色に伸びたイチョウ並木の下
きっとこのまま
ずっと明日の僕を上手く殺せないまんま
この命の価値も分からないまんま
死際に思い立つのだろう
明日死ぬんなら
今日は、今日くらいは、最期くらいはって

なんでもない空が見たい

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

「明日の僕を殺したい」歌詞

閲覧数:2,698

投稿日:2021/05/23 22:40:38

文字数:638文字

カテゴリ:歌詞

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