A
半円の夢の中で
水鳥(みずどり)は遠く揺れる
彩られて 縁取られて
刻んだ 真緑の痕
A
フレームにおさめられた
優しさの木槿(むくげ)の花
遥か高く 嘸(さぞ)高く
木霊(こだま)する あなたを連れて
B
森を巡る陽は 冥冥(めいめい)の中で
さらば彼方 狂いの四季を辿る
刻(とき)が錆びて朽ちて
過ぎ去るその日まで
正しさの毛並みに触れて
幾億の記憶に微睡む
S
巡り会えた星だけが
響き合って
あなたの胸に還りゆく
それは那由多(なゆた)に続く物語の
名残の中
A
パステルの森の中で
虫たちは契りの歌
すくめられて 立ちこめても
微笑む あなたはいない
B
頬を撫でる音(ね)は 透明の調べ
天つ空(あまつそら)に伸び果てた世界たち
青く濡れる瞳(め)には
哀しさの揺りかご
方円(ほうえん)の器にもたれ
千年の旅の路を想う
S
見つめ合えた花だけが
咲き乱れて
あなたの胸に許される
それは眠りに誘う物語の
名残の中
C
言葉を忘れた園で
上擦るわたしの声
この胸を傷付けるときも
あなたの名を秘めて
S
巡り会えた星だけが
響き合って
あなたの胸に還りゆく
それは那由多に続く物語の
名残の中
S(大サビ)
信じ合えた歌だけが
鳥になって
羽音に紛れ飛んでゆく
それは朝日に消える物語の
名残の庭
名残の庭(作曲:torekuru様)
torekuru様への応募作品
https://piapro.jp/t/A4G2
一応の注釈たち
冥冥→暗いさま
那由多→極めて大きい数
方円→ 四角と丸のこと。「水は方円の器に随う(水は器の形によって四角にも丸にもなる)」諺から抜粋
イラストとメロディで色々考えた世界観
↓
閉ざされた絵本の世界で再び「あなた」に開かれるのを待つ少女の詞。絵本の住人や景色は感動を与えられれば絵本の外の世界へ行けるのですが、飽きられた絵本が放置されればその世界も時を止めたままで、色んなものが美しいままで若干狂い気味となっております。
語数は変わりませんが、たとえば
○○○ ○○○(3、3)と示してるところを
○○ ○○○○(2、4)に区切る、みたいな詞が多々あります。
Cメロはなんとなくなので一から書き直す気まんまんです。
改変などざくざく行いますし、手直しして頂いてもオールオッケーです。よろしくお願いします。
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