萩香る土の中泳ぐ
無数の塵を飲む蛹の生
槍雨に氷柱は抗い聳(ソビ)え建つ
毒霧に侵された世を這う鉄塊
塩基に記憶された感触を覚えている

初撃の光刺激は
星々の散り際　夜の涙
発酵した指先は穢レ
声の振動は木々を震わせる
肢も翅も　球関節に油足りず
踊る死体の夢

許してくれ
あんただけが最後だ

生まれた罪を　生きる罰で贖え
永遠を彷徨う不死鳥の呪い
代償に歌を希(コイネガ)え
撃鉄と腐臭を食べ
電子と骸(ムクロ)の街へ
知らぬ死に場所へ