カミサマに恋した 差し出す届かない腕に
もう誰も気付かないで でも素敵なヒトなの
落ちたら人の波 響かすのは甘い不条理
嫌になるのはわたしばかり いつもあなたはそこにいて

いっそもうバケモノなら良かったのにな
いっそねえ神様なら救われたのかな
あの傘を待っているのよ 邪魔しないで

拭わないで雨だから
余所見しないででも振り向いて
荷物全部抱えるから
わたしを抱えて
暴かないで悲しみは
ごめんねだけど触れてしまった
あなたが欲しいだけなのよ
これは愛なんかじゃない


すれ違う街並み 燻(ふすぼ)る群れ隠す声を
どうしてか見つけ出す 音辿り知る 行方
踊り出しそうな昼下がりの空 はやる足を
泣き出した夜の帳 錦返し握る手を

「いっそもう知らなければ良かったのにな」
なんてこともう嘘でも言えなくなって
袖口とうに乾いてる まだ痛いのに

絶望指折り数えては
カミサマに仕立ててしまった
ありふれた日々だって
あなたがいれば
一緒に逝ってくれるなら
生きてゆけるわ 愛おしいひと
腹に棲む蝶は羽ばたいた
だけど愛なんかじゃない

あなたは今日も私を夢には見ない
燻(くゆ)る街角 洗い流す温度を増やした
膿んだ色掻き回しては それを何に例えよう
平熱なんて吐き気がする 堪らないわ

拭わないで嘘だから
振り向かないででも振り向いて
わたしの全部あげるから
あなたを教えて
隠さないで悲しみを
ごめんねだけど触れてしまった
あなたが欲しいだけなのよ
これは愛なんかじゃない

これは愛なんかじゃない


歌:初音ミク
曲:荷稲いな
編曲：ASORA 様
絵：みそじ 様
動画：UME(Over Forte)様