朝が来たみたいだ。
まぶしい光に僕は目をきつく瞑った。
「・・・んぅ・・・。」
僕が伸びをしたその瞬間。
「レェェェェェェェェェェェン!!!」
すさまじい勢いでドアが開いた。
「うぁ、ちょ、リンおちt・・」
リンは僕に体当たりしてきた。
そして僕は、ベッドから叩き落ちた。
「っ・・・痛たたたた・・・。」
「レン!!レンレンレンレンッ!!!」
リンは興奮して僕の名前を連呼した。
「・・なに?どうしたの??」
「あのね!!今日、り・・・リンのベッドに・・・
こここ・・こんなものがッ・・。」
そういってリンが僕に見せたのは、赤いリボンに、白い用紙で
包まれた、小さな箱だった。
それをみて僕は冷静にリンに応えた。
「・・・リン?昨日は何日?」
「レン!!だって、昨日は何も無かったんだよ??
なのに、今日!!今日これがベッドにおいてあったってコトは、
泥棒がはいった・・に・・・・あああああああっ!!!」
「・・・そう。昨日は僕らの誕生日・・でしょ?」
「・・・そっかぁ・・・。そうだよね・・ごめんね!レン!!」
「ぅうん。平気だよ。それより、その中、見てみたら?」
僕がそういうと、リンは小さくうなずいた。
「・・・ぅわぁぁ・・・。」
リンが輝いた目で見たそれは・・
小さなト音記号が垂れているネックレスだった。
「すっごぉぉい!!かわいいッ!!」
リンは興奮してそれを見つめている。
「・・・でも、これ、誰からだろう・・・。
ミク姉からは葱だったし、めいちゃんからは、楽譜でしょ?
ルカちゃんからはお刺身で・・。あと、だれだっけ・・まぁいいや。」
そう、独り言のようにつぶやいて、僕の顔を見た。
「・・・・・。」
「何?」
「あの・・・さ・・・。もしかして、これ・・。」
「・・・」
僕は微笑して、リンに応えた。
「ありがとう・・ありがとう!!レンッッ!!もう・・
大好きッ!!!!」
「うわぁっ!!?」
世界が反転した。
・・ごつんッ
鈍い音とともに、僕はリンに押し倒されたみたいだ。
「・・・」
僕はリンの目をみつめた。すると、同じようにリンも僕を見つめ・・
同時に言った。
「これからもよろしくね!!」
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