空を優雅に舞う蝶を 捕まえたくて手を伸ばした
虹色に煌くその翅に 指が触れたとき目が覚めた
涙で滲む視界で僕の 手を優しく握っていたキミ
感じたキミの体温が 夢ではないと教えてくれた
遥か遠く見えるソラ その蒼は霞んで揺れて
瞬きを描いたキミの 画の色はセピアに褪せた
今僕の想いを乗せて キミの姿を描いたなら
夢の中で見た蝶より 鮮やかに遺せるかな
冷たい雨の中で僕は 一片の花にあの蝶を見つけた
滴を弾く綺麗な翅と 眠る前のキミの瞳が重なった
戻る事は無い時間の 温度は流れる雨と変わらない
熱を失くした指先が 紡いだメッセージは今も胸に
遥か高く見えるソラ その青は灰にくすんで
キミだけ見てた僕の 世界はモノクロになった
引換えに手に入れた 夢の中で描いた画に
キミの言葉を遺そう 「君は、幸せになって」
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