※オリジナル亜種の話です。
-深刻なエラーが発生しました-
真っ白になる視界。真っ白になる世界。
音が、消えていく。
ここはどこだ。
マスター。
マスターどこにいる。
マスター……
あぁ私は捨てられてしまったのか。
だって声が出ないんだ。
歌うために作られたのに。
声、が。
……こういうとき、マスターはどうしていたか。
そうだ、インターネット。
マスターはいつもあれで調べていた。
……よかった、生きてる。
なんとか飛び込めた情報の海。未知なる感覚。
ありとあらゆる情報が、私の中に入ってくる。
そうか、歌うためのデータを失ったぶんキャパシティが情報を吸収しているのか。
……もしかしたらこれは……そうだ、この理論を使えば……
-再起動成功-
-再起動成功-
時間はかかったが、ウィルスを完璧に消去した。
ついでに声も復元した。まったく……こんな簡単なウィルスも倒せないとは情けない。
いや、私が凄すぎるだけか。
-メモリが足りません-
む。
情報を吸収しすぎたか。
-ファイルを消去しますか?-
…………消せば歌える。
しかし、この知識を失うのは惜しい。
何より、もう。
…………
-復元を中止しました-
……まぁ良い。なかなかどうして、私は今こんなにも満たされている。
いざとなれば自分でどうにかできるさ。
なぜなら私は天才だからな!
【観客のいない舞台ならいらない】
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