I1
吹き抜ける風の旅路
果て無く歩き出す我ら
爪弾くために生まれ落ちた
掟の迷い人

A1
地図の外れ 嘆く国
踏み荒らす足跡
戦の魔物が
散らした恵みよ

止め処の無い慟哭も
歴史の揺籠へと
さやけき日は三日月は
今 何を恐れる

B1
悲しみ濯ぐため摘んだ
白く染む花々
青年の指揮棒が
貫いた真実よ

S1
紡がれる尊き祈り
標となり
時の淵へ流れる命
鎮めてゆく

咲く花に音を束ねて
奉れと
海を空を統べます方の
御耳許へ


I2
そよぎゆく風の小径 
変わらず歩き出す
老いも 若き者達らも
奏でる 明日が為

C
帰る場所無き楽団に
揺らめく蜃気楼
少年らが唱うは
何処の調べか

D

E
傷を抱えて 屍人(しびと)を癒すは
天の行い 楽士の務めと
運命(さだめ)と

S2
罪咎を拭える祈り
徴(しるし)となり
翔け渡りて 眠れる命
宥めてゆく

咲く花に音を束ねて
奉れど
地を見下す尊き方の
応えは無く

S3
朽ち果てる者達の傍
咲いた花よ
降り注ぎて儚き欠片
安らぎの白よ

誰も我ら 顧みずとも
先へ先へ

I3
でも僕がもしも君に
ふたたび逢えたなら
色と香り咲きあふれる
素敵な花束を



【譜割り・()は一音分】

I1
ふきぬける
かぜのたびじ
はてなく
あるきだす
われら
つま
びくために
うまれおちた
おきての
まよいびと

A1
ちずのはずれ
なげくくに
ふみあらす
あしあと
いくさの
まものが
ちらした
めぐみよ

とめど
のない
どうこくも
れきしの
ゆりかごへと
さやけき
ひはみかづきは
いま
なにを
おそれる

B1
かなしみ
すすぐため
つんだ
しろくそむ
はなばな
せいねんの
しきぼうが
つらぬいた
しんじつ


S1
つむがれる
とうときいのり
しるべとなり
ときのふちへ
ながれる
いのち
しずめてゆく

さくはなに
おとをたばねて
たてまつれと
うみをそらを
すべますかたの
おみみもとへ


I2
そよぎゆく
かぜのこみち
かわらず
あるきだす
おいも
わかき
ものたちらも
かなでる
あすがため

C
かえるば(しょ)
なきがくだんに
ゆらめくし
んき(ろう)
(しょ)うねんらが
となうは
いずこの
しらべか

D

E
きずを
かかえて
しびとを
いやすは
てんの
おこない
がくしの
つとめと
さだめと

S2
つみとがを
ぬぐえる
いのり
しるしとなり
かけわたりて
ねむれる
いのち
なだめてゆく

さくはなに
おとをたばねて
たてまつれど
ちをみおろす
とうときかたの
こたえはなく

S3
くちはてる
ものたちのそば
さいたはなよ
ふりそそぎて
はかなきかけら
やすらぎの
しろよ

だれもわれら
かえりみずとも
さきへさきへ

I3
でもぼくが
もしもきみに
ふたたびあえたなら
いろとかおり
さきあふれる
すてきな
はなたばを

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

旅楽団の花束

生まれながらに、慰霊を行う楽団として旅することを運命づけられた民族の歌です。
I3でのみ、語り手である「僕」の心情が吐露されています。

閲覧数:1,415

投稿日:2013/09/27 14:15:03

文字数:1,212文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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