本を開いたところでどうにも目が滑った
僕の頭の中は煙草の煙のようだ
すんとすました心で三年前を笑った
栞を落としそうになる 君の顔が浮かんだ
ペンを握ったところでどうにもうまくいかないや
売れない物書きなんてさ、煙草の煙のようだ
一本吸って思った 僕はほんとに人間か?
慣れない煙に噎せそうになる 換気扇がごうと唸った
そんな日々も また君を追い越していく
凛と咲く花のようだ 笑った顔が苦手だった
僕はうまく笑えているだろうか そんな馬鹿ばっかり浮かんだんだ
本当のことはきっと文字の中にはないから
僕は嘘吐きだ
本を捨てたところで街に出るわけでもないんだ
僕の心の居場所は相変わらず思い出の中だ
あぜ道一列君がぼやいた 言葉は今じゃ格子の隅へ
慣れない暮らしにも花は咲く 花瓶を一つ捨てた
そんな嘘も また 君を追い越してゆく
心臓が夜に凪いだ 掠めた記憶一つ惜しくて
月下、歪んだ笑顔を包んだ香りに少しだけ、君が透いた
本当も嘘もきっと心にはないから
君に聞けずじまいだ
月下咲く花のようだ 笑った顔が本当に好きだったんだ
本当も嘘も全部君に言えずじまいだ
凛と咲く花のようだ 笑った顔が苦手だった
今日はうまく笑えてるだろうか 馬鹿な僕をその顔で許すから
約束も本も後悔も全部ここにあるなら
本能が夜に凪いだ 笑った顔も忘れたんだよ
月下浮かんだ心を包んだ煙に絆されて見失った
思い出も歌詞も全部僕でしかないなら
全部全部燃やしてしまおう
本を開いたところでどうにも目が滑った
僕の頭の中は君の煙で埋め尽くされた
すんとすました心で30年先を思った
栞を落としそうになる 君と手が触れた
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