終わりの足音がして
続くオンガクが止んで
音が辺りを満たして
まっ白い夢に堕ちた
流れる風の匂いは梅
青空に浮かぶ大きな雲
庭に咲いたヒマワリ
白と赤のつばき
麦穂と雪のコントラスト
金の波の麦わら帽子
雪の下の桜の葉っぱ
あの夏、雨にかざした浮輪
いつの間にか擦り切れた小さなサンダル
かげろうを蹴って遊んだ夏の日
遥か昨日のものがたり
続くオンガクが止んで
風が一瞬 動きをとめる
鍵を手に取ったあなたと
もう一度だけ、冒険を
はじまりが近づいてきて
あなたの頬に手を伸ばす
鳴り響くオンガク
音が全部消え失せて
もう一度、
真っ黒い夢に堕ちる
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