黒服が街を歩く。
黒服は、これから働きに出る人達、買い物に行く人達を避けながら目的地もなく歩く。
黒服は世間的にいう『死神』と呼ばれる存在だった。
死神は街を歩く。死に逝く者を探して。
これといって見つかるわけでもないが彼の退屈を満たす、貴重な時間だった。
「残念ながら、もう……手遅れです。」
大きな屋敷――おそらく病院であろう――から男の声が聞こえた。
「ああ、なんてことだ。先生、なんとかならないのですか。」
大人たちは嘆いたり、焦ったりしている。死神は気になり、その屋敷に寄り聞き耳を立てた。
「……じゃあ、殺して。」
凛とした少女の声が響いた。
大人たちは、
「先生、話は隣の部屋で。リン、…そんなこと言うな。お前が死んだら皆が悲しむぞ。さ、先生。」
と、別の部屋へ行ってしまった。
死神は窓から部屋を眺める。
「ちょっと、そこの貴方。」
さっきの少女の声がした。部屋には少女以外誰もいないので死神に声をかけたのであろう。
「えっと、僕?」
死神が不安げに聞くと、
「当たり前じゃない。さっきから気付いてたわ。大人たちは気付いてないだろうけど。」
少女が答えた。隣の部屋には聞こえないように。
「入って。」
死神は言われた通り窓から入った。
「…貴方、死神?」
死神が部屋に入るなり少女は死神に問いかけた。
「なら、私を殺しなさい。」
答えを待たずに少女は言った。確かに死神の服は黒いコートに黒い服。死神じゃないというほうが無理がある。
「?私の言うことが利けないの?」
「死神様って融通が利けないのね!」
少女はただ死神の答えも聞かず、決め付ける。
「えっと、名前は?」
死神がやっとの思いで出したのはそんな言葉だった。
「リン。呼び捨てでいいわ。貴方は?」
「……僕の名前はない。必要がないから。向こうでは1227号と呼ばれている。」
死神の言葉にリンは驚いてそれから
「名前がないと呼びづらいじゃない。貴方、私とそっくりね。なら『レン』でいいわね。」
死神――レンの返答も待たずに決め付ける。もっともレンは嫌な訳ではないが。
「で、私を殺せるの?」
リンの言葉に
「ああ、それは……殺せない。」






「けど、友達にならなれる。死神で宜しければ友となって差し上げましょう。」
レンの言葉に一瞬驚き、溜息をつくと、
「分かった。できないならしょうがないわ。」
次の言葉はレンには予測出来なかった。


「じゃあ、私、街へ行ってみたいの。」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

鎌を持てない死神の話 1話

えっと、言うことはとりあえず一つです。
『探し物』が絶対的長くなるのでたまにしか書けません。ごめんなさい。
でも、これにはすごい愛を懸けてるから!もちろん探し物にも。

というわけです。

そういや、『探し物』のルカと同じような格好してるように聞こえるけど、ルカのコートの前は開けてるし、レンのは裾が長い&フードがついているのです。
本家様→http://www.youtube.com/watch?v=g753DzVrm2Y

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閲覧数:189

投稿日:2011/10/02 21:02:11

文字数:1,031文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

  • 関連する動画0

  • アストリア@生きてるよ

    おーい…美里ちゃーん?……

    タイトルも説明文もない……忙しかったんかな?

    続きは気になるbww

    2011/10/01 22:09:04

    • 美里

      美里

      ごめん!
      忙しくて、書けなかった!
      続き今から書くから!

      2011/10/02 12:21:04

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