翡翠初剣伝(ひすいはっけんでん)

(前口上)
 
            (ベベンッ!!)

「時、場所知らぬが乱世の界。 争い止まぬは人の常。
 血臭(けっしゅう)漂う戦場(いくさば)に、一人佇む翡翠髪(ひすいがみ)。
 性、名は知れぬもその姿。 可憐な剣士と人は言ふ。
 手には一振り、刀手に。呼び名 『村雨丸』と云ふ。
 これから語るは少女と刀。 拙(つたない)い口上 あい済まぬが、
 酒の肴と、お聴きあれ・・・」

            (ベベンッ・・・)

A)
世に影落つ 戦(いくさ)の世 齢十六 翡翠華
手には一振り 濡れ刃 紅に染まらぬ氷のよう
名だたるその 名刀に 惹かれ散らす 兵(つわもの)に
夢見る暇(いとま) あらばこそ 消ゆる魂(たま)に泪する

B)
その身震わせ 世を恨む 消えて逝くは弱き者
刀握るは 小さき手 荒らぶる猛者(もうじゃ)を切り伏せる!!

S)
寄るな 寄るな 寄らば斬る!!
血煙(ちけむり) しとどに濡れ墜つる
裂いて 割いて 咲く姿
抜けば玉散る氷の刃!!

            (ベンッ!!)

(口上)
「戦国乱世に疲れども 群がる愚者(ぐしゃ)には容赦せず。
 揺れる翡翠の二つ髪。 風に揺れては泪する。」

            (ベンッ!!)

A)
歩む行く手 遮るは 闇に喰らわる 有象無象
無垢な輝き 乳飲み子も 紅に染められ儚(はか)と消ゆ

B)
その肩には 重すぎる 哀しみ乗せて先を行く
気丈可憐な 小さき瞳(め) 邪(よこしま)亡者を黄泉送る!!

S)
流れ 流れ 流離(なが)れ行く!!
地の果て 見据えて闇を追う
消えて 消えて 消えてゆく
閃(ひら)き 珠散る 翡翠のその瞳(め)・・・

C)
待てど暮らせど帰らない 人を想いて泣くは誰?
声を聞いては還らせる それが宿命(さだめ)と今日も行く・・・

            (ベンッ・・・!!)

S)
夜毎 寄毎 切り裂いて
重ねる 屍(かばね)を黄泉へ帰(き)す
響く 罅(ひび)く 歪芽(ひずめ)には
無慈悲 伝える 闇 疾(と)く滅び!!

掬(すく)い 巣食う 悪しきモノ
無法を せぬなら我追わず
されど 人に 寄らば斬る!!
抜けば魂散る氷の刃!!

            (ベンッ!!)


(口上)
「救うは人。巣食うは闇。 人の因果に終わりねど、
 それでも祓(はら)うは翡翠の願い。 翡翠の剣士は何処(いずこ)へと?
 知るは供する村雨丸。 今も常世(とこよ)で輝きたる・・・」

            (ベベンッ・・・)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

翡翠初剣伝(ひすいはっけんでん)

『里見八犬伝』の村雨丸という刀の、
「寄るな 寄るな 寄らば斬る!抜けば玉散る氷の刃」
という口上を元に書かせて頂きました(^-^)

「前のバージョン」の方で口上無しVer.を載せましたf^^;)

同コラボにてお世話になっているゆぅいさんに、
イメージイラストをお願いしました!!(*^^*)

ゆぅいさんの素敵過ぎる絵は此方↓
http://piapro.jp/content/uijaohb2d3i4w6wj

ゆぅいさん、本当にありがとうございます!!!(;ω;)

閲覧数:93

投稿日:2009/04/17 11:45:13

文字数:1,107文字

カテゴリ:歌詞

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