日が沈んだら液晶の中で変身しよう
つまらない日々抜け出すように
耳も鼻も目も手も足も全て
理想像通りのかっこいいぼくになるんだ

風が吹くたび頬の毛を揺らし
アンテナしっぽで安全確認
放浪の旅 小さなリュック背負って
夜が明けるまで この道歩いていこう

雨が降っても 雪が積もっても
雷鳴っても 止まる気なんてない でも
ふと振り返ると 星空の向こうで
誰かが独りで 泣いてるんだ

電気仕掛けの世界に円を描いて
錠を外したら 光の鏡で顔を見て
これも一つのぼくの姿 どうしてかな
寂しいのにぼくは涙すら出ないんだ
夜が明けたらまた人間になるんだな
四本指の手を大きく振るんだな
ほら東の空が白くなってきた
お別れの時間だ

日が沈んだら今日もまた変身しよう
体こびりついた錆溶かすように
眠っていたもう一人のぼくを起こして
震える手は 何をためらうんだろう

この耳は遠くの声も拾うんだ
すべて聞きたいわけでもないけど
この鼻はとてもよくきくんだ
嫌な臭いだって色々あるのにね

雨が止んでも 雪が消えても
空が晴れても 気になることがある 一つ
ふと振り返ると 満月に隠れて
真っ黒虚ろな 目が睨むんだ

電気仕掛けの世界も楽じゃないな
鍵をかけたら 湖の水面でぼくを知る
これがぼくが望んでた姿なのか おかしいね
喋りたくても上手く話せないんだ
夜が明けたらまた人間に戻るんだな
科学がかけた魔法が解けるんだな
ほら太陽が地平線から顔を出す
お別れの時間だ

目的地のない旅路は続く
そろそろ靴も心もくたびれて
誰も知らないひとりぼっちの旅は
夜明けとともにいつでも幕を閉じる

時計仕掛けの世界に朝が来る
扉を開けたら 本当の鏡でぼくを見た
ああそうだったこんな顔してたな 不思議だな
にくたらしいほどぼくの顔だ

電気仕掛けの世界に手を振って
「行ってくるよ」と鍵を開けてそう言った
これがぼくが望んでた道なのか まだ上手く
伝えられない 涙が出そうなくらいもどかしいな
夜が明けたからさ 人間に戻るんだ なぁ
もう一人のぼくにさよならを言うんだな
二つの窓越し 二人のぼくが今
リュックを背負いなおした

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

人獣アバター

ここに投稿する前に数箇所に
投稿してますが、こちらでも投稿。

たまには現実から目を背けたいよね
をコンセプトにしたかった。

こちらも曲、絵つけたい。制作中。

動物になる歌。

一般民クオリティ。

閲覧数:136

投稿日:2014/06/19 04:41:09

文字数:909文字

カテゴリ:歌詞

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