こんにちは!高橋一大です。
冷たいコンクリートの部屋で、ガラス細工の植物を静かに並べています。陽の光が届かない場所で、その半透明な葉は青白い光をわずかに反射し、まるで遠い異国の雪原のような静けさを湛えています。息を吹きかけると、微かな金属音が響き、静寂の壁に小さな亀裂が入るような感覚を覚えます。私たちは日々、形を持たない感情や名前のつかない空白を埋めるために、誰かの残した言葉の破片を探し歩いているのかもしれません。
底の浅いお皿の上に、ゆっくりと落ちる水滴の音に耳を澄ませています。ポタリ、ポタリと規則正しく刻まれる音は、遠い記憶の底で眠っていた古いピアノの音色と重なり合います。指先でなぞるキーボードの冷たさや、画面の向こう側で揺らめく文字の群れは、まるで夜の海に投げ入れられた光の粒のようです。ひとつひとつの音を拾い上げ、繋ぎ合わせていく作業は、見えない糸で壊れかけた機械を繋ぎ止めるような、果てしない手作業に似ています。
誰にも見つからない深い森の奥で、真鍮の針が静かに時計盤を滑っていきます。時間は過去から未来へと一方通行に流れるのではなく、冷えたガラスの瓶の中に溜まっていく透明な液体のように、静かに底へ積もっていくものなのかもしれません。旋律を織り上げていくという行為は、その積もった時間の中に手を入れて、沈んでしまった美しい記憶をすくい上げることに酷似しています。
崩れかけた世界の片隅で、小さな灯火を守るようにして言葉を紡いでいます。声にならない声が、冷えた空気を震わせ、まだ見ぬ誰かの胸の奥深くにある孤独とそっと重ね合わさる瞬間を信じて。音と映像の狭間に漂う微小な熱量を丁寧にすくい取り、新しい世界のかたちへと組み替えていく探求を、私はこれからも深く静かな場所で続けていくのだと思います。この透き通った孤独の中で、確かに響く残響だけを頼りにして。
コメント0
関連する動画0
ご意見・ご感想