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投稿作品17
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こんにちは!高橋一大です。
静まり返った薄暗い部屋の中で、冷たい和菓子用のナイフを握りしめている光景を思い浮かべることがあります。まな板の上にぽつんと置かれているのは、深い海の底から切り出してきたかのように不自然な青さを誇る、ひと塊の羊かんです。
その硬く冷やされた表面に刃を立て、静かに力を込めてい...体温を失った青い羊かんの削り節
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こんにちは!高橋一大です。
静かな波の音が聞こえる古いアトリエの片隅で、青い泥から形作られた一頭の小さなクジラの置物を見つめています。その背中には、滑らかな釉薬が不均一に施され、まるで冷たい夜空から降り注ぐ光を静かに飲み込んで閉じ込めているかのようです。
私たちが毎日過ごしているこの世界は、息が詰ま...月光を食べる陶器のクジラ
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こんにちは!高橋一大です。
誰もいなくなった真白な部屋の片隅で、小さな小鍋を火にかけている想像をすることがあります。鍋の中で溶けていくのは、どこかの空から落ちてきた固い星の結晶です。フツフツと泡を立てながら甘い匂いを放つそれは、やがてドロリとした濃い紫色へと姿を変えていきます。
私たちが毎日見上げて...星の形をした砂糖を煮詰める夜
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こんにちは!高橋一大です。
机の引き出しの奥深くに眠っていた、一枚の小さな黒い折り紙のことを考えています。何度も折り直されたその紙の表面には、複雑な筋が刻み込まれ、角は少しだけ丸く擦り切れていました。
私たちが普段過ごしている世界は、常に新しい音や鮮やかな色彩に満ちあふれています。しかし、静かに目を...影を食べる古い折り紙
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こんにちは!高橋一大です。
どこか遠くの古い図書館の片隅に置かれたまま、誰にも開かれることのない分厚い図鑑のことを考えています。そのページを開くと、見たこともない透明な魚たちが、冷たい光の糸を身にまとって静かに泳いでいるのです。
私たちの世界は、いつも無数の音と光で溢れかえっています。けれど、耳をす...ガラスの骨を持つ水槽
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こんにちは!高橋一大です。
誰の耳にも届くことのなかった無数の言葉たちが、冷たい透明なガラスの温室の中でひっそりと白い花を咲かせています。それは誰かが夜の静けさの中で吐き出した小さな溜め息や、胸の奥底にそっと隠していた密やかな願いが、結晶となって時間を止めた姿です。足を踏み入れるたびに、足元で乾いた...砂糖漬けにされた叫び声の植物園
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こんにちは!高橋一大です。
誰もいない静かな海岸に、空から落ちてきた小さな光の欠片がいくつも打ち上げられています。それはかつて遠い空の果てで輝いていた星の残骸のようであり、誰かが深い海に投げ捨てた忘れ去られた記憶のようでもあります。波が静かに寄せるたびに、小さな泡が弾けるようなかすかな音が無音の世界...月を呑み込んだ鯨が打ち上げられた夜
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こんにちは!高橋一大です。
静かな雨が絶え間なく降り続く古い街の細い路地裏で、小さな少女は澄んだガラスの小箱をそっと抱えて佇んでいます。箱の中には、住人たちがどこかに置き去りにした影の破片が幾重にも重なり合っています。指先で静かに触れると、かすかに冷たい温度を帯びた過去の記憶が、小さな水滴のように静...誰も知らない街で影を売る少女の指先
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こんにちは!高橋一大です。
深い水の底に静かに沈んだ小さな部屋で、微かな呼吸の音がひとつだけ淡く響いています。光の届かない水底で生まれる小さなささやき声は、古いガラスの器に溜まった冷たい雫のように澄んでいて、指先を伸ばせば触れられそうな影は、近づくたびにさらさらと白い砂のように崩れて流れていきます。...溶けた水槽の中で歌う骨のピアノ
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こんにちは!高橋一大です。
水平線の向こう側から聞こえる小さなささやきは、きっと誰かが途中で投げ捨てた呼吸の残り香です。ガラス細工のように脆い空気にそっと指先を触れると、透明な水面がかすかに揺れて、見知らぬ場所の古い記憶が静かに零れ落ちていきます。
私たちは生まれた時から、終わりに向かってゆっくりと...誰の耳にも届かない音で呼吸する箱庭
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こんにちは!高橋一大です。
深く沈んだ箱庭の底には誰も知らない機械がひとつだけ置かれている。
それは息を吸うたびに誰かが忘れたささやきを一つずつ拾い集めて小さな硝子の球体へと変えていく装置だ。
街のあかりがすべて消えてしまってもその球体だけは微かに青く光り続けている。
触れると冷たくてほんの少しだけ...夜の海を照らす灯台と振り子時計
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こんにちは!高橋一大です。
遥か遠くの宇宙の片隅に、音の破片ばかりを集めて静かに沈んでいる深海のような星があります。そこには言葉を持たない住人たちが静かに暮らしており、光の届かない深く青い水の底で、小さな硝子の瓶に閉じ込められた誰かの古い記憶をそっと耳に当てて毎日を過ごしています。
彼らが永遠に探し...誰も教えない歪んだ音箱の開き方
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こんにちは!高橋一大です。
古い洋館の地下室で、動かなくなった振り子時計の重りをそっと撫でています。止まってしまった時間の中で、壁の隙間から差し込むかすかな光の糸だけが、部屋の空気に漂う細かな塵を白く浮かび上がらせています。私たちは普段、進み続ける時間という大きな流れの中で必死に息を吸っていますが、...冷えたビスケットの底に咲く黒い砂糖花
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こんにちは!高橋一大です。
冷たいコンクリートの部屋で、ガラス細工の植物を静かに並べています。陽の光が届かない場所で、その半透明な葉は青白い光をわずかに反射し、まるで遠い異国の雪原のような静けさを湛えています。息を吹きかけると、微かな金属音が響き、静寂の壁に小さな亀裂が入るような感覚を覚えます。私た...真四角な水槽の中で燃えつきる小さな手紙
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こんにちは!高橋一大です。
古い水槽の底に沈んだ街の模型を静かに眺めています。誰にも触れられないガラスの向こう側で、細かな気泡がゆっくりと天井へ向かって昇っていきます。その一粒一粒の中に、かつて誰かが吐き出したため息や、名前のつかなかった小さな感情が封じ込められているような気がするのです。静寂が広が...言葉を食べて太る透明な巨大な鳥
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こんにちは!高橋一大です。
誰も訪れなくなった古い塔のてっぺんで、静かに冷めていくスープの表面をみつめています。白い湯気が細い筋となって空中に溶けていく様子は、まるで誰かが残した名前のない詩の終わりのようです。地上からはるか離れたこの場所では、風が渡る音と遠くの街で鳴る鐘の余韻だけが、私たちがまだ存...錆びた螺旋階段の最上階で冷えたスープを飲む