声のない宇宙であなたを探す
鍵盤を叩くエリーゼ
手招かれた先には何もない
生まれたときから知ってたけど
煤けた聖書のページを
もう誰もめくれないみたいに
灯るのが幻でも
あなたの腕を模す毛布ぐらいにはなるだろう
煌めいたモナリザの目
白磁の指先に傷を 今あげるから
盲目の少女が形を産んで
色と光を流し込む
手を伸ばしたところで届かない
美しいだけの星が落ちる
煤けたわたしの黒髪を
もうあなたが触れないように
揺蕩えば何處へ行くの
あなたの足も無くろくに廊下も歩けない
ささやいた天鵞絨から
零れたあの夜の温度 拾い集めて
煤けた聖書のページを
もう一度作り直せたなら
灯るのが幻でも
あなたの腕を模す毛布ぐらいにはなるだろう
煌めいたモナリザの目
白磁の指先に傷を 今あげるから
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