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【Part.1】 気ままな歌詞描き講座
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【はじめに】
 このテキストは自分自身が作詞をするなかで
 学んだことや気が付いたことを
 書き留めておいたものとなっています。
 内容は私の自論も多々含まれていると思いますので
 参考になりそうな部分だけお使い下さい。
 
 【03】の説明中において、
 他コラボの「朱 akeさん」様の
 【マンガでわかるピアプロ利用法】コラボ投稿イラスト
 「ヤンデレ」の内容を使わせていただきました。
 有難う御座います。
 

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【01】詩、歌詞、物語(本)~意味と違い~
 :それぞれに対する私なりの捉え方:
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【詩】
 「ある感情・ある想い」を抽象的に短く表現したもの。文章。
 主題がズレさえしなければ歌の形をとる必要は無い。
 朗読することもないなら、意味だけ通れば全て詩ともいえる。
 (歌詞にも言えることだが)
 表現は直接的なものと間接的なもの両方を
 組み合わせて使われることが多い。

 「あなたに、逢いたい」
 この一行でも詩は成り立つ。
 逆に言えば、
 自分が【詩】だと思えばどんなに無茶苦茶描いても問題はない。
 (他人がそれを【詩】だと思うかは分からない)


【歌詞】
 音のリズム・テンポの上で演奏される、詩の一つの形態。
 そのため歌詞には楽器としての役割(パート)が存在する。
 
 表現においては、音の緩急に置いていかれないよう
 詩に比べて理解し易いものが多い。
 
 また、「声」は楽器 「発声」は演奏方法の一つと言える。
 (「発声」には感嘆詞や息継ぎ(ブレス)も当然含まれる)
 
 
【物語(本)】
 「ストーリーの内容」で読み手に情動を与える・伝えるもの。
 詩・歌詞の究極完成版とも言えるし、
 逆に詩・歌詞は物語の(一部の主題を)濃縮したものとも言える。
 
 描いている上で【詩】なのか【歌詞】なのか【物語】なのか
 分からなくなってしまうのは、3つ全て「読み物」であるため。
 
 
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【02】歌詞の描き方~その1~
 :描いていく流れ、順番:
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 「さて、歌詞描くぞ」と思ってから
 次々言葉が浮かんでくればいいんですが、
 実際そう都合良くいくことは滅多にないです。
 なので、どのようにして歌詞を捻出
 もとい考えていくかの方法を書いていきます。
 
 
 詩も歌詞も物語も基本は変わりません。
 想像をテキストに打ち出し
 ⇒まとめて
 ⇒構成考えて
 ⇒そこから何度も直して
 ⇒完成に到る
 
 例えば
 ねんどを買って来て、
 ⇒こねて
 ⇒デザイン考えて
 ⇒その形に削りだして
 ⇒ねんどろいど完成(←何かおかしい)
 
 そういった過程を掘り下げて考えていきます。
 
 
|>・・・ 1:「主題(きっかけ)」を決める
 
 最初に「歌詞を書く理由、きっかけ」を明確にします。
 これが「お題、主題、閃き」に相当するものになります。
 この段階では「主題」がアバウトでも構いません。
 明確に決まっていることに越したことはありませんが、
 主題を膨らませることで得られる発見もあるからです。
 
 私の場合は1単語~1フレーズ(サビ)が最初の「主題」となることが多いです。
 
 
|>・・・ 2:歌詞の「情景(世界観)」を決める
 
 次に歌詞の「情景(世界観)」を決めます。
 いわゆる設定の類ですが、とても重要な役割を持っています。
 歌詞は「現実的でない」内容が多く、
 説明も無くサビの理解、解釈が可能かというと、大半は無理です。
 また、想像ができるものでも距離感を感じさせてしまっては
 感動させることはできないのでは、と思います。
 
 とは書いたものの、歌詞だって芸術。完璧も完全もありません。
 「主題」から浮かぶ自分なりの風景、情景、世界をとりとめもなく
 満足するまでいくらでも、描き広げていきましょう。
 これが「歌詞の原型」になります。
 
 
|>・・・ 3:歌詞本文を描く
 
 ある程度「情景」が描き出せたら歌詞の文章を描いていきます。
 先ほどの「歌詞の原型」に言いたいことや思いついたフレーズを足したり、
 文章の前後を弄ったりなどです。
 していることは2と殆ど変わらないのですが「形式的な説明」ということで。
 
 この段階で気をつけることは、「あえて」言うと特にありません。
 自分が気になることは気をつけておくのが最良だと思います。
 何故かというと、
 慣れていない人はここで自分の歌詞の描き方を模索しますし、
 慣れている人は自然と、字数も言葉遣いも考えながら描くようになっていきます。
 
 
|>・・・ 4:一通り読み返す
 
 本文がある程度満足するまで描けたら、小休止しましょう。
 少し文章から離れるだけで冷静な見方をすることができます。
 そのおかげで赤面クラスの詩を描いてたことも多々あります(苦笑)
 
 この読み返しで重要なことは「違和感」と「矛盾」、そして「理解」です。
 「違和感」は言葉の印象、「矛盾」は主題との相違です。
 それらと同等に重要な「理解」とは?
 
 「理解」が指している意味は一つではありません。
  ・これが「歌詞」なのか、ということへの理解
  ・自分の考えとは「全く別の意味に見えることがある」ことへの理解
  ・自分が考えていた「最初の主題」と「現状の歌詞内容」への理解
  ・そのほか言葉自体が持つ一般的な方向性への理解
 などです。 
 
 難しく書いてしまったのですが、
 何度も詩や歌詞を描いたり修正していく中で「理解」できると思います。
 世の中常に盲点は存在していますので。
 
 
|>・・・ 5:簡易修正
 
 4で見つけた矛盾、違和感を修正します。
 明らかに間違ってるとか、変なところ以外は
 ここでは修正しなくても大丈夫だと思います。
 
 
|>・・・ 6:起承転結
 
 ここまでで歌詞のラフのラフができました。
 歌として聴いた時、流れを考えます。
 起承転結は物語を描く考え方の基本ですが、
 それぞれ難しく考えることはせず
 以下の4点に絞り「ザッと」考えるといいかもしれません。
 (「ザッと」考える理由は次の7に)
 ここで歌詞のイメージ、方向性が大体決まります。
 
  ・「始まりをどうするか」
  ・「サビをどうするか」
  ・「歌詞の終わりをどう締めるか」
  ・「全体的な言葉のつながり」
 
 更に行段落を切っていきます。
 Aメロ、Bメロ、サビといったパートを改行し、それぞれ1行あけておきます。
 字数もここで揃えます。

 大概の場合、AメロとBメロの字数、行数は等しくなります。
 (AメロとBメロは同じメロディラインを使うことが多いためです)
 
 
|>・・・ 7:本格的な編集
 
 自分が想像している情景に更に近づけるように描いていきましょう。
 
 コツは6で行った段落、言葉の構成をなるべく崩さないこと。
 ・・・これが一番難しいのですが。
 言葉を補い、削り、入れ替えていると、どうしても「そのまま」は難しいので
 必要性の低い部分を書き換えたり、表現を変えたりということが多くなります。
 ここも慣れが必要な部分かと思われます。
 
 
|>・・・ 8:試作歌詞の完成
 
 ここまでで試作歌詞ができました。
 あとは声と曲に合わせ書き換えていき、歌になって初めて「歌詞」となります。
 
 
|>・・・ 余談
 
 詩の編集は曲の編集に近いものではないかと思っています。
 一瞬のリフから一つの曲ができていくこととか、
 歌と曲が合わさることで新たな方向性が生まれたり、強化されることとか。
 
 例えば
 曲の格好良さだけではなく、歌詞の意味によって
 それを哀しく感じたりする。
  (Metal系やVisual系など)
 
 切ない曲調だけど、歌詞の意味によって、
  希望の意識を感じさせたりする。
  (バラード系、J-POP系など)
 
 
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【03】起・承・転・結
 :起承転結の説明:
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「起承転結」。
 それはストーリーを考えることにおいて、最も難しいことの一つ。

 というプレッシャーは今は置いておきまして、簡単に言うと

 「始まり」があり
 「経過」があり
 「何か」がおきて
 「オチ」が来る。

 4コマ漫画が一番わかり易いかと思われます。

 ピアプロ投稿時の4コマ「ヤンデレ」で説明しますと

 「1コマ目:起」 ヤンデレの投稿を思いつく(始まり)
 「2コマ目:承」 それはそれは過激な妄想(経過)
 「3コマ目:転」 妄想中に突如、妄想断裂初音キック(何かがおきる)
 「4コマ目:結」 ヤンデレ含む過激表現はNGだと説明する(オチ)

 という感じであり、

 これは、ピアプロ規約の
 「第8条(本サービスにおける禁止事項)のうんたらかんたら(略)」
 に当たるということを分かりやすく4コマにしたというものです。
 つまり、3コマ目のミクキックが過激だったらこれも勿論アウトです。
 ( MEIKOさんが「ホドホドに」と言っているのは
   そのことに対する比喩ですよね )

 以上、起承転結の説明でした。

 検索サイトで「起承転結」と調べれば
 もっと詳しくて高度な話もありますので、興味ある方は是非。
 起承転結(ストーリー構築)に関する本も沢山出てます。


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【04】詩・歌詞における「起・承・転・結」
 :起承転結の考え方:
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 慣れない内は「起承転結」なんて気にしない。
 起承転結が無い、それでいて素晴らしい歌もあります。
 あくまで手段の一つだと思ってください。
 
 「起承転結」は確かに大事ですが、
 詩・歌詞創作に置いて絶対に守らねばいけないかといえば
 そんなことは無かったりします。
 
 メリットとデメリットですが、
 ・「起承転結」をしっかり作ることで物語のように見せることができる
 ・情景を連想させ易い
 ・関連している人物などがいれば補強する
 
 ・主題を貫き通すことが難しい
 ・構成が通っている為、文章を削りにくい
 ・物語に重きを置きすぎて歌向きでない言葉になってしまう
 ・音の流れ、発音を意識できない場合、歌におこす難度が非常に高い
 
 
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Part.1〆

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

【Part.1】 気ままな歌詞描き講座

自論全開な描き方講座1を書き直して再UP。

1~3を一通り読み返したら
言い方変えて同じ事を3回書いているという暴挙していたので
内容を見比べながら書き直して見ました。
前より読みにくかったら申し訳ありません(汗)

一応、旧Ver残してあります。

タイトルに自分の名前入りってのが今更恥ずかしくなったのでタイトルを少々変更。

閲覧数:1,286

投稿日:2009/08/16 08:11:15

文字数:4,729文字

カテゴリ:その他

  • コメント2

  • 関連動画0

  • qusin

    qusin

    その他

    メッセージ送れるようになりました!
    制限される期間は何日だったんだろう(汗)

    >ukyua 様
    ブックマーク有難う御座います。
    お役にたてて嬉しいです。
    これからも少しずつ、こういったことを投稿していければいいかなと
    思っています。

    2009/04/30 04:42:15

  • ukyua

    ukyua

    ご意見・ご感想

    初めまして!ukyuaと申します!
    とっても参考になりました~!
    ありがとうございました!

    ブックマークさせていただきます~。

    2009/04/07 15:11:34

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