この荒れ果てた世界の中で
また会うだなんて皮肉だね
殺しの月夜《地上の月》
殺せ。花が咲き出す前に

私が愛した日常は
あの日一瞬で消え失せた
その日は満月の日だったのに
空は曇り見えなかった

世界が《第三次世界大戦（三度目の罪）》を
幾発の爆弾が世界に
世界から青空は消えた
世界から月は消えた

誰も動きはしないさ
もう誰も立ち上がれないから
ただ叫び、ただ嘆き、死んだ
高い空、月は死んだ

日の光もなく枯れかけた
花に水をやって腐らせる
月は今地上に舞い堕ちた
《人に罪を教える為に》

今宵も満月。月の無き
空を見上げ嘆く少女には
殺しの武器が与えられた
今宵、《地上の月（月）》は円を描く

其の手に持つは、《SNIPER RIFLE（狙撃銃）》
卑怯でも良い、殺す為だ。
終わりの月夜、地上の月
殺せ。悪の芽が出る前に

私の名前は何だったか
あの日私は死んだだろう
なのに訪れた《価値無き世界（この世界）》に
思い出せない月の色

意味もなくコップを投げた
砕け散ったその破片が
裸足の私に突き刺さる
戻らない、元の形

二度と私は笑わぬ
《消費され（消え）》ていく命達の為に
一瞬空の月が光る
高い空、月は《嘲笑う（笑う）》

太陽が厚い雲を照らす
まるで希望を示す道のよう
だけど私にとってそれはただ
《あってはならぬ記憶（あの日のこと）》を思い出さすだけ

今宵は新月、闇の月
黒き円は光を無くし消え
ただ見続けるはその少女だけ
「空の月の色を知りたい。」

世界の中のこの場所で
始まるだなんて皮肉だね
あの日落ちたのは核と命と
月と、涙の雫（しずく）

夢を見ていたあの頃は
幸せな未来を夢見てた
あの日全てが奪われた
返せ、私の未来

空の色が黒く月の色が見えぬ
真昼間の太陽、青色はあの空
あの頃に戻って私は伝えたい
今この場所に立ち、私は奪う

悪が生まれたこの場所で
悪の命を奪い取る
奪うは命、守るも命
何が正しいのか

満月の空一瞬だけ
月は姿を現した
空の光と地上の闇
殺せ。全てを守る為に

愛していた世界
愛して多人たち
全てが奪われた
全てが壊された

何も許さない
何も残さない
空がまた光った
《真夜中の太陽》