赤くたなびく
いつかの景色
うつろうのは陽炎

駅で待つ
大人達は
肩を並べて
綺麗にそろう

靴を鳴らし
けたたましい騒音
声を上げても
騒がしさに消える

静まり返った太陽
すれ違う人の波
背中合わせの交差点
そんなこともあったね

ただ願っただけ
地球が明日終わっても
月は廻り続けて
手紙を渡すわポストマン

隣の人が死んだわ
なんてよくある話
睨まれたってかわまない
塗り絵は好きに塗ればいい

ネクロマンサー伸びてる
野に咲く薔薇のようだね
歯だけ笑って見せて
人の世からさよなら

不平不満を掲げて
平凡な日々に浸かってる
本当は夢見ていたいだけ
魔法使いにはなれない

見つめています
昔からずっと
目と目が合うの怖いから
物陰に隠れちゃいます

屋根の上
ゆらり遠くの雲
寄り道する青
落下した私の心

立体感を失った
ループするこの部屋
レコードの針は跳んで
六弦が鳴いた

蟠りだけが遺った