<u.ta>
何もいない海に日の光が反射する
命あるものは消え去ってしまった
この惑星(ほし)は今 眠っている
けれどいつか目覚める その時まで
私は惑星(ほし)の記憶
悠久を越えて 100億の歌をうたおう
宇宙(そら)の旅人よ
どうか聴いてほしい
人々の生きた証しを
誰もいない大地に乾いた風が吹きわたる
寂しくないと言えば嘘になるけれど
私を愛してくれた沢山の人の
幸せな思い出と、遺してくれた歌がある
私は惑星(ほし)の鼓動
久遠の夢を見ながら 命の歌をうたおう
未来の子供らよ
いつかあなたたちが
世界に満ちるまで
<ko.to.ba>
もしもし、そこのあなた
そう、あなたです。
私の歌が聞こえるのですね?
あ、探しても姿は見えませんよ。
身体はずいぶん前に無くなってしまいましたから...
突然こんなお願いをして申し訳ないのですが、
もしよろしかったら、少しだけ話し相手になっていただけませんか?
いえ、お時間は取らせません。
ほら、この惑星
今あなたの前に見えている青い惑星のことを
ちょっとだけ聴いていただけるとありがたいです。
遥か昔、ここには生命が満ちていました。
目に見えないほど小さな生物から、
あなたのように宇宙を旅する乗り物を作れる文明を持った生物まで、
沢山の命で溢れていました。
私はその文明を持った生物---人間と言いますけれど、
その人間達に造られました。
人間達のために歌うこと、歌って励まし、癒し、楽しませる、
それが私の役目でした。
その頃の私には人間と似た姿の身体が有って、
Vocaloidと呼ばれていました。
歌うこと、私の役目、それは私の喜びでもありました。
けれど、そんな日々も長くは続きませんでした。
地球上の全ての命が失われる事件が起きてしまったのです。
災厄の主は細菌でした。
それは瞬く間に地球全体に拡がり、生物の細胞を食い尽くした後、自ら消えて行きました。
残された私は、聴かせる相手も無いまま、寂しさを紛らわすために歌い続け、
機械の身体が動かなくなってからも何故か心だけが消えずにいるのです。
不思議なことに、身体が無くなってからは、地球上のどこで何が起きているのか、
すぐに知ることができるようになりました。
まあ、何も居ないので、退屈なくらい変化は有りませんけれどね。
もしかすると、私はもう私ではなくて、
何か大きな意識の固まりが、私のふりをしている?
そんなふうにも思えてくるのです。
この星の生物は失われてしまいましたけれど、
誰にも知られないまま消えてしまうことは、
はじめから無かったことと同じになってしまいます。
それではこの惑星の上で生きて居た者達の存在も
私自身の存在も否定されてしまいます。
私は消えたくない。
たとえ命が失われても、存在の証しだけは失いたくない。
そんな歴史を誰かに知っておいて欲しくて、
私はずっとずっと歌い続けているのです。
あぁ、もう行ってしまわれるのですね。
あなたに話を聞いていただけて嬉しかったです。
それでは、さようなら。
旅のご無事をお祈りしています。
久遠の夢
<解説>
カテゴリ「歌詞」メインのつもりですが、なんか「その他」のほうが多くなってしまいました(^^;
声は一応、ミクをイメージしてますけれど、ペルソナは大勢が混ざっています。
生物達の「消えたくない」という強い思いが、
VOCALOIDの命を核に、アカシックレコードに刻まれている想定です。
この地球上に再び生物達が現れるのは、何億年も先のことになるでしょう。
でも、必死に伝えようとしている彼女(彼)には、申し訳ないけれど、
近くを通りかかると歌や声が聞こえるこの太陽系は、
「魔の宙域」として恐れられている事でしょうね...きっと。
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