「―――っは」

いつの間にか止めていた、呼吸。

「レン!大丈夫!?」少し遠くから聞こえる、リンの声。
「っへへ、大丈夫だよ」何とか笑い返してみせる。
実際、こちらにケガは一切無かった。
子どもだからと油断していたのか、魔女の手下と思しき男は、ほとんど抵抗しなかった。
「リンこそ、大丈夫なのか?」
「うん・・・。何か魔女があんまり弱くって、拍子抜けしてる」
「こっちもだよ」
そうしてちょっと疲れたね、なんて笑いながら俺達は、手近な椅子に腰掛けた。それは妙に、座り心地が良く――

「まるで、昔から使っている椅子みたいだね」
無邪気に笑って言うリンに、レンも自然と笑顔で返す。
「ああ・・・椅子だけじゃなくて、この家全体がなんだかとても懐かしい感じだ・・・まるで、ずっと前から暮らしていたみたいに」
朗らかに笑いあう、双子。


「さて、それじゃそろそろ、行きますか」
「そだね♪」



            本当の家に。
       母さん父さんに、会いに行こう――!






月光の元。赤く汚れた服にも構わず双子は、手を固く握り合う。
そして再び、森の中へ消えていった―――。

ライセンス

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  • この作品を改変しないで下さい
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A leaving behind moonlit night tine Ⅳ

これで、一応『置き去り月夜叉』の小説としては終わりなんですが、
『moonlit bear』に関連付けた解釈で、魔女と手下(父母)に語ってもらうシーンも考えてはあるので・・・需要がありましたら(汗

気が向いたら乗せるかもですが←おい

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閲覧数:255

投稿日:2010/09/05 04:20:46

文字数:497文字

カテゴリ:小説

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