立てば芍薬(しゃくやく)より可憐で
座(ざ)せば牡丹(ぼたん)より麗しく
歩く姿は百合の如き
闇夜に咲く一輪の遊女(はな)

甘い蜜香らせ誘って
細い指先を絡ませて
最後のひと雫まで吸って
只(ただ)艶色(あでいろ)の 華となるの

梔子(くちなし)の 優雅さで微笑んで
弟切(おとぎり)の 残酷さ隠しては  
彼岸花(ひがんばな) 悲しみを押し殺し
月下香(げっかこう) 快楽に溺れゆく 

千の花纏う 私は一人
遊宴 極彩色の中
散り逝くことも 赦されず
囚われ 狂い咲き続ける

千花繚魁(せんかりょうらん)の 名も無き華よ


常初花(とこはつはな)と謳われても
この身は所詮薄汚れた
宿花(よみはな)だと己を嘲(わら)い
今宵も咲く一片(ひとひら)の遊女(はな)

蜜を求める花盗人(はなぬすびと)
足の先まで蔦を這わせ
貴方が教えてくれたのは
愛か誠か 徒(ただ)の嘘か

桜さえ 霞ませる儚さも
桔梗(ききょう)にも 劣らない気高さも
鳳仙(ほうせん)の 花のよな尊さも
撫子(なでしこ)の 劣情に灼かれてく

千の花纏い 私は一人
狂乱 偽りの天獄(てんごく)
涙すらも 忘れたまま 
縛られ 咲き続けるだけの

千花繚魁(せんかりょうらん)を 彩る華よ


千の花は燃え 私は一人
遊宴 極彩色の跡
散り逝くことを 赦せずに
囚われ 狂い咲き続けて

枯れ果てた 私は一人
狂乱 灰色の天獄(てんごく)
涙すらも 忘れたまま 
縛られ 朽ちてゆく一輪

千花繚魁(せんかりょうらん)を 愛した華よ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【採】千花繚魁【友楽様】

友樂様のところへ応募用。
http://piapro.jp/content/jseshtwoa1h2yc1f

歌詞はメロディー(曲のラララ)と同じ分け方になってます。(間違ってる可能性ありますが・・・)

テーマは『吉原』です。あの花魁(おいらん)とか吉原炎上で有名な。
曲のテーマが和風で、聞いたときのイメージが『艶やかな女性』って感じだったので、『花魁』や『華』をイメージしてみました。

タイトルの『千花繚魁』は造語です。百花繚乱+花魁。
でも、百花じゃなんか華やかさが足りないなぁと思ったので「千花繚魁」にしてみました。それに合わせて、歌詞も漢字表現に加え、花の名前や花にまつわることわざを多用してみました。また、花の名前の後に続く言葉は花言葉に絡んでたりします。
まぁ一種の言葉遊びみたいなものですね。
ちなみに、月下香はチュ-ベローズの和名です。

曲の流れイメージ
『花魁になりたての少女、無理やり働かされる。恨みや悲しみがあるけど、どうすることもできない』→『花魁になれてきた少女、自分の運命を諦めたもしくは受け入れた』→『ベテラン花魁になるも、吉原炎上。気がつけば自分には吉原しか残っていなかった』
あんまりハッピーエンドじゃないです・・・。

以下、ことわざの意味
常初花:永久に新しい花。また、常に初花をみる思いで心がひかれること
宿花:返り咲きの花。一度咲いた後、二度咲きする花
花盗人(花盗人は風流のうち):花の美しさに惹かれて、つい花の枝を折ってしまうことがあるが、花の美しさに惹かれたあまりのことであるので、風流心の表れであるから、あまりとがめ立てをしないということ。花盗人のいいわけだ。


※歌詞・言葉の変更可能です。

閲覧数:590

投稿日:2010/07/25 22:33:31

文字数:657文字

カテゴリ:歌詞

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