「Pandora's Mirror」

始まりが行き交う日々
眩い景色に誘われて
周りも見えずに
噛み合いのわからないギア
綻び溢れるはずの声　誰にも聞こえない


幼い頃に描いた空は
今は星が霞む曇り空
歪む水面の向こうで知らぬ顔が笑う


鏡よ鏡　教えてよ
虚ろな瞳の奥を
覗き込む悪意は誰のものなの？
理由もわからずに 存在を拒絶してた
紡ぐ心　仮面に押し付けて仕舞う


記念に撮ったフォトグラフ
期待と不安を飲み込んで
微笑んでいたね
噛み締めた唇に
うまくなった作り笑い
ねぇ　大人になれたかな　　


はぐれた迷子の御伽話
泣いて叫び孤独に反旗する
閉じた鏡の向こうで呆れ顔が笑う


夢幻に揺れる　後悔と
しがみついた虚勢の果てに
磨り減った希望は元には戻らない
操り人形の悲劇に終演を贈ろう　
幕は閉じた　カーテンコールなんて来ない


崩れかけてた世界で抗っていた　憎しみの炎は
傷ついていた幼い私を守っていたと今はわかる


鏡よ鏡　暴き出せ
虚ろな瞳の奥で
燻っていたのは認めない弱さだ
欠けてはならない　太陽と月のように
募る引力　抱えて離さないで


季節は巡る　止めどなく
芽吹いた光と共に
抱え込んだ悪意は私と同じさ
さようなら忘れない　押し潰されそうな夜を
眠れ妄想　全てが必要な自分だ