夕立の膜を突っ切って
自転車で突っ走って
近づいて離れてく
それを見つけたんだ

雫を弾いて佇んだ
子供の 小さな
真新しい 青い傘
それを見つけたんだ

でも俺は無視したんだ
それが何であるかを
考えようともしないで

忘れたことすら忘れて
今の今まで生きてきた
失ってはいけないはずの
ものだったのに

びしょぬれの体を拭いて
広い部屋見渡す
色のない空間は
硬い空気の檻

でもそれが「日常」で
無色のこの世界が
普通だと思い込んでた

色の塗り方を忘れた
消すことだけ覚えてきた
俺の眼にはもう色なんて
映らない けど

あの色だけは見えたんだ
再び濡れるのも気にしないで
俺は走り出した

傘の青色はあのまま
色褪せないでそこにあった
雨にぬれ むしろ鮮やかに
それは見えた

何かがよみがえる気がして
傘をたたんで抱きしめた
冷たいはずの傘が なぜか
暖かかった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Rainy

これは本当にあった光景です。雨の日に自転車で走ってたら開いたままの青い傘が水たまりに浸かっているの。

こう、子供心を忘れてはいけないんだよなって思うことが最近多いのでこういう作品に仕上がったと思うのです。

……しかし、前作といい、今回と言い、雨ネタが多いのは何故でしょうね。私は雨は好きじゃありませんよ、ええ。

構成は次の通り。
A→A→B→S→A→B→S→C→S→S

閲覧数:212

投稿日:2011/04/30 16:14:20

文字数:388文字

カテゴリ:歌詞

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