「民が喜んでくれるなら…。」そう言っておりました。




「なんと美しい!!」「あれが宝石姫か。」

それはそれは美しい、ドレスを着た“少女”がおりました。
“彼女“は宝石姫でした。
左眼がガーネットの者だけが得ることのできる称号でございます。

“彼女”の美しさは磨けば光りつづけるようでした。
でも、“彼女”は危ないものに魅かれておりました。


なので、“彼女”は選ばれました。彼女の代わりに。

皆は“彼女”を崇めました、「姫君」と呼びました、そして知っていました。
気付いていないのは一人だけなのです。



本当は彼女こそが宝石姫でした。
しかし彼を“姫“仕立て上げました。


その彼女は、あれに心を揺さぶられておりました。




「僕は自由になれるのかな。」

国事が迫っておりました。
そこで彼は真実を知るでしょう。
それまで、自由は無いのです。


王座の上にいるのも、どれくらいになったでしょうか?


ある女が来ました、“宝石姫”の彼の元に。


「そろそろお時間でございます、姫。」
「時間? なんの?」
「国事に決まっているでしょう? さぁ、一緒に行きましょう。」
「どこへ?」


「決まっているでしょう? 宝石箱の中よ。」




「嫌だ、何でぼくがっ!?」
「そんなこと…誰にも聞いてないよ!」


「姫になれって行ったのは君だろう?」

   キイテナイッッ




この日の国事は、神に捧げ物をする日であったのです。
宝石姫は、名の通り「神に捧げる宝石」でした。



「さぁ、姫、ここが貴方の居場所ですぞ!」
綺麗に飾られた宝石箱が示されました。

神への生贄です。

心臓とガーネット(宝石)は抉られました。
大切な贈り物として箱の中に仕舞われました。


あまった体は焼かれました。
もう要らなくなったのですから。




何故彼は死んだのかといいますと、彼女が愛されていたからです。
だからこそ、宝石姫と“宝石姫”は入れ替わったのです。

誰が愛されたのかは言うまでもなく宝石姫でありました。

では代わりになる彼はどうやって選ばれたのでしょう?

民や本当の姫は言います。
「背徳に魅かれてしまったから。」


そんなものはただの言い訳でした。


いくら綺麗でも、マルコシアスですから。



それはなにかって?

「悪魔の血を引く者」です。





貴方だってそんな彼は、イラナイでしょ?

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

閉じ込められた宝石姫

丹雫さんの曲を元にさせていただきました。

誰かが誰かに昔話を伝えている感じを目指して失敗。 orz
で、やっぱり短い。


追記:一言抜けていたので修正

閲覧数:203

投稿日:2009/11/20 16:45:32

文字数:1,024文字

カテゴリ:小説

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  • ku-yu

    ku-yu

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    丹雫様

    説明ありがとうございます。
    なるほど・・・。 結構違いますねぇ。
    わざわざありがとうございます。

    誉めていただきましてありがとうございます!
    自分が読みやすいように書いているので、他人が見たらどうかなぁ、と思っておりましたがよかったです。
    「澄んだ水のような流れ」そんな風に言われるなんて思いもしませんでした。
    ありがとうございました。

    2009/11/20 16:43:52

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