薄紅の花びら 浮かぶ水槽
美しく暖かいその中へ
行きたいと願った
願わなければいけなかった
あざやかな世界で

幾つもの試練を超え
あなたは強くなることもなく
いつもその手はガラスの淵
離し続けて 光は振れて
そんな一年だったね

そして夜 春の風に乗り
ただ遠くへ消えてゆく
花束 水をあげないで
また 青い花を咲かすだけ
また 悲しさ覚えるだけ

深く広い海を 自由になって
空を飛ぶように泳いでゆく夢を見てた
いけないことだと知りながら
鮮やかな世界で

いくつもの色を重ね
生まれたときの色を消した
そして本当の声も捨て
失くし続けて 忘れ続けて
なにも見えなくなったね

そして夜 空を飛び越えて
その優しさと散ってゆく
この街にいらないものを抱いて
窓辺に並べてゆく

誰も気づかない世界の片隅で
眠くなってしまうまで落ちてゆく

そして夜 春の風に乗り
ただ遠くへ飛んでゆく
花束 水をあげないで
また 青い花を咲かすだけ

そして今 春の風に乗り
ただ遠くへ消えてゆく
月の影 草の陰に隠れて
静かに泣き続ける
また 上手に生きられなかった、と

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

春風

閲覧数:49

投稿日:2023/07/09 20:08:53

文字数:480文字

カテゴリ:歌詞

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