朝、イヤホンを取り出すとまた線が絡まっていた。手元でぐるぐると巻き付くケーブルをほどきながら、ふと考える。こんな小さな混乱の中にも、創作のヒントが隠れているのではないかと。コードを書いているときも、曲を作っているときも、意外なアイデアは予想外の瞬間に生まれる。
絡まった線を解くには順序がある。無理やり引っ張っても、余計に絡まるだけだ。力を抜き、どこが交差しているのかを見極める。そのプロセスは、創作の発想と似ている。初めは混沌としているけれど、一つ一つの要素を整理していくと、必ず形が見えてくる。
僕はフリーランスエンジニアとして、設計から実装まで一貫して経験してきた。プログラムも楽曲も、作品の構造は複雑だ。完成形はシンプルに見えるけれど、その裏には絡み合った線のような工程がある。だから、日常の些細な出来事にこそ、創作の本質を感じられる瞬間があるのだ。
イヤホンの線をほどきながら、頭の中でメロディやコードの構造を考える。絡まる瞬間は、思考の柔軟性を鍛える機会でもある。予定通りにいかないこと、予測できないことを楽しむ心が、新しい表現を生む。完璧に整った環境だけでは、こうしたひらめきは得られない。
絡みを解いた線を耳にかけ、音楽を流す。小さな混乱は消え、集中力が戻る。創作は、予測できない出来事と上手く付き合うことから始まるのだと改めて思う。日常の中で、偶然の動きや小さな不便さに目を向けることが、創作力を育む鍵になる。
今日もまた、絡まった線をほどきながら、新しいアイデアがひとつ生まれた。小さな混乱の中にこそ、僕は表現の可能性を見つける。技術者としての論理と、人間としての感性が交わる瞬間。フリーランスとして、そして創作を楽しむ者として、この感覚は手放せないものだ。
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