そして夢が散っていく


そして夢が散っていく
ただのひとつも実らないまま
この胸に宿す後悔は
いつしか嫉妬へ変わるのよ
それは貴方の心を打ち砕き
強く揺さぶり
終いには貴方の一部となるの

私の愛しい貴方
私の生身の想い
これでようやく私たち混ざり合える


「自分を犠牲にしてでも守り抜きたいと思えるものを作りなさい」
あれから季節が4度巡ったとき
どんな手を使ってでも得たいと思えるものに出会えたよ

優しさの数を数える貴方が愛おしくて
そんな貴方に私のことも見て欲しくて
辺り一面に散らばる優しさをただひたすらに頬張った

ただひたすらに頬張った

「ここにはもう優しさはないね」

数える声が遠のいていく


私は優しさを持っているのに、
私はここにいるのに、
私の中にある優しさを数えてよ、
私の中身をひたすら数えてよ、
私を触って
私の中身を掻き乱してよ、
貴方が愛おしくて仕方が無いのに、
貴方は私のものにならなければ意味が無いのに、


そして夢が散っていく
ただのひとつも残らないまま

私、今から私の絵を描くわ
優しさに満ち溢れたこの身体から
とめどなく溢れる雫を使って

誰もが息を呑むような
美しい美しい私の絵を
本物だとしか思えないような私の絵を


私は貴方


貴方は私に毎日優しさを分けてあげる
貴方は私に毎日微笑みかける
いつまでも変わらない美しい笑みを私だけにくれるの
私だけに


その胸に宿す後悔は
いつしか恐怖へ変わるのよ
それは貴方の心を打ち砕き
強く揺さぶり
終いには、、、の一部となるの

私の愛しい貴方
私の生身の想い
これでようやく地獄の果てまで一緒にいられるね