ん・・・ここ、どこ?確か、キクスにつかまったキーツさんを助けて、それから・・・どうなったのかな?
「目が覚めましたかな、リアさん。」
「あっ、キーツさん、大丈夫ですか?」
「リアさんこそ。ところで、この水晶に見覚えはありますかな。」
そういって、キーツさんは見覚えのある水晶を差し出す。これは確か、私をここに連れてきた水晶だよね
「どこでこれを?」
「ということは、これはあなたのものですね。」
といい、小さな袋に水晶を入れる。入れながら、
「これは、魔術師のもっているもので、記憶をなくさないためのものです。」
なぜですか・・・といおうとして言葉を飲み込む。わたし・・・わたしの名前は?
「やはりですね。魔法を使ったばかりのとき、使いすぎたときに起こるのですよ。さあ、これをさわって。」
触れると同時に、記憶が流れてくる。わたしは・・・初音ミク。主人に捨てられたも同然のボーカロイド。普通のボーカロイドは、歌わせてもらえるのに、わたしは買ってもらって一度も歌ってない。部屋を与えられただけ。
わたしの目から汗が出る。
わたしの泣き顔を見たキーツさんがこういう。
「悲しい思い出があるんですね。今日はもう寝てください。これからのこともありますし。自分が寝ている姿を想像すればすぐです。」
明日のことを聞きたかったけど、すんなり寝る。想像しなくても、すぐ寝れそう・・・
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