「狐面の君は」 作:すまき

浴衣羽織り お端折り作り 帯結び
藤下がりの髪飾り付け 紅をさす

心躍る鏡の前の自分
下駄履いて戸を開ける
外は残暑の匂いがした

笛の音が響く祭囃子
はしゃぐ声が心熱くする
駆け出した目に映ったのは
狐の面をした誰かだった

山鳩色の浴衣に身を包み
懐かしそうにこちらを眺め入る

ぼんやりとしたまま手を引かれ
見覚えのある誰かが言った
「やっと見つけたよ」

辺りが静寂に包まれる
笛の音といつかの声だけが聴こえる
面を取った瞳は今でも
脳裏に熱く焼き付いていた

いつの間にか祭りも終盤
周りの人は皆家路に着く
去る祭りを追いかけるように
隣に居た君は消え去っていた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

狐面の君は 歌詞

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投稿日:2022/10/16 02:11:54

文字数:302文字

カテゴリ:歌詞

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