A)囁き声に埋もれるぐらいの
　そんな弱々しい涙なんて
　重力の右腕に引かれては
　また 花を濡らしていく

　日溜まりの方へ駆けていくのなら
　それを引き留める術はなくて
　水底で浮力を突き放して
　もう ここで褪せていたい

B)ひとりよがりな願いを 「恋」と呼んだ

S)君に
　届くことないと知ってるけど
　それでも言わずにはいられない
　きっとただの自己満足です
　でもどうかどうか 聴いて


A)羽ばたく羽根は飾り矢にされた
　こんな弱々しい私なんて
　切っ先の冷たさに怯えてる
　ああ 胸が裂かれていく

B)ひとりぼっちな世界を 「闇」と呼んだ

S)空に
　還る日はなくて構わないから
　いつしか眠りに就くそのとき
　君の傍で咲かせて下さい
　ねぇどうかどうか


S)届くことないと知ってるけど
　それでも言わずにはいられない
　きっとただの自己満足です
　でもどうかどうか 聴いて

　いつか
　日溜まりの国に別れるとき
　最後の瞬きで思い出して
　私がまだ嘘でないのなら
　もうきっと此処で 生きていく

　いま聴いて聴いて 忘れてよ