俺はPCデスクの上に突っ伏して寝落ちしていた。
 何か夢を見ていたような気もするが、どうにも思い出せない。
 何だか随分と必死になっていたような気もするんだが……う~ん。
 顔を上げるとほっぺたにコード跡が残っていた。これだから寝落ちは嫌だ。この顔を人に見られようものなら、からかわれるのは必至。今日からあだ名はフランケンシュタインとかその辺になっていたことだろう。俺が引きこもりでホントに良かった。ビバ☆インドア!
 ……言ってて自分で悲しくなってきたな。
 さて、PCも都合良く起動したままだし、このまま日課のWEB巡回でもしますかね。
 そんなことを思いながら、ディスプレイ右下に表示されるデジタル時計に目をやった。
 午前〇時三〇分。
 キリが良いのか悪いのか、微妙な数字だ。
 寝落ちしていた時間を三〇分を考えると、起きていたのは、……確か、〇時ぴったりだっただろうか……。
 ……………………。
 ……なんだろう。この感じ。
 何かを忘れているような、気持ちの悪い違和感。
 何か、あったはずだ。
 忘れたくない、大切な何かが……。
 そうだ。たぶん、エロい何かが……。

『……すた……。……マスター!』

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バーサス・ボーカロイド|第二話《抗争インストラクション》①

深夜0時にゲームが起動し、俺は電脳世界に誘われた。そこに現れたミクと名乗る少女は言った。『ようこそマスター、電脳世界へ! 私と一緒に戦いましょう!』一体何が何だってんだ……?|オリジナルストーリー第二話のパート1になります。

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投稿日:2013/05/04 00:42:33

文字数:510文字

カテゴリ:小説

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