むかしむかしの物語
二千年も前のこと
美しい女と金持ちがいた

女は男の妻になり
けれど子どもは生まれない
夜も昼も女は祈り
やがて冬になりました

女はねずの木の下に立ち
林檎の皮を剥きました
指を切って血が落ちて
雪が赤く染まりました


血のように 赤く
雪のように 白い
私の 可愛い
子どもがあったなら!


やがて春が訪れて
美しい花が咲きました
やがて小鳥が歌い出し
花は木から落ちました

女はねずの木の下に立ち
膝を地面につきました
やがて木の実はふくらんで
けれど女はやせ細る


血のように 赤く
雪のように 白い
私の 可愛い
子どもがあったなら!


女はねずの木の下に立ち
ねずの木の実を食べました
そして女は病気になって
愛しい夫を呼びました


私が 死ねば
私の体を
ねずの木の根元に
埋めてください

血のように 赤く
雪のように 白い
私の 可愛い
子どもがあったなら!


やがて女は子どもを生んで
喜びの中で死にました
天使のように可愛い子
赤く白い 優しい子


血のように 赤く
雪のように 白い
私の 可愛い
子どもがうまれたわ!

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

グリム童話集より「ねずの木の話」―血のように、雪のように

何も要望がないのにねずの木の話第二弾。

第一弾はこちら
http://piapro.jp/a/content/?id=plgwgftsakgtcl23


復讐編ではなく「ぼく」の本当の母親の話になりました。
もっとねずの木の実を食べてやせ細っていくところが表現できればよかったのですが‥‥。


ちなみに「ぼく」を殺した母親が継母であるということを
読み返すまで忘れ果てていました。

ドンマイ自分。
 

閲覧数:290

投稿日:2008/04/28 10:59:00

文字数:491文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました