『鳥と太陽と鳥と鳥』

【１】
小さな背中の
雀に忍ばす息
瞬間さよなら
邪なのか

花々しい春も
赤く泣いた秋も
ふと閉じた目の中
続き生きて

あなたはいました
いてくれましたと
昼間の白月
照らす輝きに
対の雀も
飛び立(っ)た

【２】
桜草そよぎ
摘んだシロツメクサも
路傍[ろぼう]で出遭っ[あ]た
小さな幸せ

雨が挟む夏も
雪になる冬でも
ギュ(っ)と握っ[い]た手だけ
信じたけど

あなたはいました
いてくれましたと
見えぬ輝きに
枯れた果実さえ
啄む雀

【３】
繋いで〔くれ〕※ました
僅かな光も
燦燦照らして
感謝するように
わたしの心
色めく

あなたはいました
いてくれましたと
昼間の白月
照らす輝きに
対の雀も
飛び立(っ)た



★読み
『とりとたいようととりととり』

【１】
ちいさなせなかの
すずめにしのばすいき
しゅんかんさよなら
よこしまなのか

はなばなしいはるも
あかくな いたあきも
ふと とじためのなか
つづきい きて

あなたわいました
いてくれましたと
ひるまのはくげつ
てらすかがやきに
ついのすずめも
とびた た

【２】
さくらそおそよぎ
つんだしろつめくさも
ろぼおででああた
ちいさなしあわせ

あめがはさむなつも
ゆきにな るふゆでも
ぎゅと にぎいたてだけ
しんじた けど

あなたわいました
いてくれましたと
みえぬかがやきに
かれたかじつさえ
ついばむすずめ

【３】
つないで〔くれ〕※ました
わずかなひかりも
さんさんてらして
かんしゃするよおに
わたしのこころ
いろめ く

あなたわいました
いてくれましたと
ひるまのはくげつ
てらすかがやきに
ついのすずめも
とびた た



※字数
【３】の、「繋いで〔くれ〕ました」の〔くれ〕のみ1文字箇所に2文字いれております。