かいだことのない
匂いが飛び込む窓
日差しが私を部屋からあぶり出す

君と話していると 心
こんなに明るく光る
眩しい笑顔って
こんな顔なんだね

わたしの知らない世界が
小さなまちに溢れてる
サンダルの焼けた素足が
悩む顔をあげさせる

私と話をやめた後
海に向き直る横顔を
後ろからそっとのぞいてた
知らない世界に息を呑み

胸に何かがこみ上げて
波の音だけが打ちあがり
潮風に君が晒されて
違う時を生きたと 感じさせる

すこし経ったけど
だんだん、わからなくなる
私とこのまち
まだまだ遠いの

君が遠慮しがちに距離を
おきだし始めたころから
また違う時が
じわりと流れ出す

白くて熱いきらめきが
望まぬ予感を照らして
心は貝殻のように
なすがままに削られる

小さな子供の手を引いて
きれいな河辺の道をゆく
君の姿が浮かんでは
私だけが苦しいの

惨めな気持ち 絞り出し
笑顔を浮かべ夏を越す
美しい海ひとり溺れ
私に似合わないの この景色

夕立 つん裂く稲光 轟く雨
憎むも泣くも疲れ
器あふれかえる

わずかに残ったチカラは
あきれるほどに前向きで
もう潮時ね
錨をあげる

私と話をやめた後
海に向き直る横顔は
後ろ髪をすこし引くけど
それも砂になっていく

空が少し冷めるように
彼のことも忘れ始め
でも潮風は呼び止めて
磨かれた貝殻を 拾わせたの

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

潮風に告げた恋

閲覧数:282

投稿日:2020/09/21 10:22:21

文字数:585文字

カテゴリ:歌詞

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