A)朧げ真白に染め変わる心
　凍てつく氷牢(ヒョウロウ) 囚われた想い

A)淋しげ鈍色(ニビイロ) 枯れ落ちる空は
　私に重なり両の目を閉じた

B)届く宛の無い愛綴りの詩(ウタ)はホタリと地面を濡らす

S)ゆらり霞がかる銀世界
　想い馳せる彼はもういない
　浅き夢は淡い蜃気楼
　逆さ映る影は誰想う？

A)不安げ揺らいだ黄昏の涙
　虚ろに溺れた彼(カ)の人の姿

A)悲しげ瞳の奥濁る色は
　あの日の出逢いも消す程に暗い

B)過ぎし時の中薄れゆくは記憶愛しき日々さえ消える

S)ゆらり霞がかる銀世界
　想い馳せる彼はもういない
　途切れ途切れ回る走馬灯
　合わせ指は何を温める？

S)風に溶ける花は銀楼花(ギンロウカ)
　彼を想う冬に咲いた花
　浅き夢は淡い蜃気楼
　逆さ映る影は誰想う？