朝焼けに触れる指
その跡をなぞる夜
酸素の濃いこの部屋は何だか逆に物足りなくて
一つ多い癖がつく
余した紅茶の湯気が
君の後を追うように午後3時の闇に溶けていく
目の前で 抉って 晒して 崩して
触れないで 聴かないで 嗚呼、泣かないで
温度の無い指先の感触がまだ拭えないんだ
Hello & nice to meet youなんて
これで何度目の台詞でしょう
からっぽなまんまじゃいつか
間違えて埋めてしまうから
早く
月闇に添えた歌
座らせたDollには
瞬きから教えよう息の吸い方一つさえも
お下がりの服を着て
ゆるく巻いた長い髪
どうもうまく行かないな比べてははまた溜息
記憶を探して写して重ねて
隠して騙して嗚呼、誤魔化して
「要らない?」と嘆いた言葉なら
どこかに捨ててしまったから
Hello & nice to meet youなんて
あと何度繰り返すつもりさ
飲み込んだその言葉の
続きを聴かせて欲しいんだ
その口から
一つ多い砂糖
お気に入りのケーキも
どれも違うから
また分からなくなる
影を追った先で
見つけた言葉はきっと違うけど
新しい答えをくれたんだ
君と違う笑顔で
鍵を飲み込んだ悪い猫なら
また明日と嘘を吐いた
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