私は、待っている。

この無機質な機械の中。
たった一人の人を。
始めは何日か数えていたが、あまりに長い時間にいつしか、やめてしまった。

『…て』『…きて』
『起きてちょうだい』

顔を上げる。
優しい声と、差し伸べられる暖かい手。
自分の手は冷たい。躊躇していたら、半ば強引に引っ張り出された。

ニーハイブーツの底が、固い床を踏む。

パステルカラーのカーテン。窓際には可愛らしい人形。

……………

……………

……………！

（私そっくり！）

翡翠の長いツインテール。

蒼い瞳、ふっくらした唇。

グレーのノースリーブ、ネクタイ…。

サイズこそ小さいけど、ディスプレイに映る私そのもの。

『ねんどろいどだよ♪』

背後からの声に振り向く。

真っ直ぐな髪を肩で切り揃え、部屋と同じふんわりピンクのスーツに包まれた女の子。
やや茶色な瞳が、私を見つめる。

『初めまして。早く逢いたくて、急いでインストしちゃったかな～？私は、ナナオ』
出された右手を握り返す。さっきの手だ。
『ずっとあなたのマスターになりたくて、バイト頑張ったんだよ☆』

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ライセンス

コエヲキカセテ・・・・。

mirapon

ボカロ小説もどきです。
普段はゲーム二次を書いています。

しばらくブランクがありましたので、リハビリ作品です。

投稿日：2013/07/13 02:49:14

文字数：500文字

カテゴリ：小説

コメント1
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ご意見・ご感想

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CODE BABA
ご意見・ご感想
こんにちわ～～
ご感想ありがとうございました。ゲーム二次ということで大変感動しております。
というのもそういった作品がピアプロでは少ないので・・・
それにしても綺麗な文章で感動します。
私は思いつきで始めて・・あの作品が初めてなのでどうしようもないです。
色々教えてくださいね～～。
ついでに「コエヲキカセテ」
　グレーのノースリーブ、ネクタイ・・・　　みたく淡々と述べていく部分の雰囲気がいい。はまりそう。
2013/07/14 11:46:03
- mirapon
  こんにちは。つたない文への感想ありがとうございます。
  亀更新ですが、よろしくお願い致します。
  2013/07/22 11:00:28