まだ、気付かないのかな
それじゃあひとつ
足音を響かせてあげよう
嘘を簡単に吐き出して
柔らかく笑うその口元は
可笑しいくらいに歪んでいるのにね

素敵なお面の裏側
窪みだけなんて勘違い
あともう少しで君の首に手が届く
もどかしささえ今は享受して
我慢だってきちんと出来るから
ね、偉いでしょ?

褒めて褒めて、時には撫でて
イイコだねって甘やかして
餌をたらふく与えて食わせて
大きくなりなさい、大きくなりなさいと
細い弱い糸だって幾重にもなれば
足掻いても逃げることは不可能なのです

まだ、気付かないのかな
それじゃあひとつ
口笛を奏でてみせよう
紙面上の輪郭を撫で
愛を紡ごうと揺れる指先は
可笑しいくらいに捻れているのにね

滑らかな指先を本当に
信じられるのか問おう
タイミングさえ合えば君の目を拾える
震える脳(ココロ)を宥め続けて
面倒見の良さは自慢になるから
ね、凄いでしょ?

愛でて愛でて、時には許して
まるで隷(シモベ)のように尽くして
女王気取りに溺れて酔わせて
気高くなりなさい、気高くなりなさいと
あんなに怖がってたって優しくすれば
二人きりに違和感を感じないのです

そろそろお腹が空いたので
お待ちかねのご飯の時間に致しましょうか

愛して愛して、殺して
育て上げた君に噛み付いて
終焉(オワリ)が来たことを牙で伝えて
絶望しなさい、絶望しなさいと
裏切り知ったときの表情が快感で
胃液に溶かされていく姿を思って
次のご飯を楽しみに眠るのです

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

Golden Dinner

既に蜘蛛の巣にかかってしまっていることに、その蝶は気付いていない。

閲覧数:183

投稿日:2012/10/30 11:30:04

文字数:638文字

カテゴリ:歌詞

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