君は いつも哀しい目をしてる

嘘しかつけない天邪鬼くん

本当の事を言うと死んでしまう
それはとても辛いこと

「大好きな人」を「大嫌い」
「遊んでほしい」のに、「来るな」と
「愛されたい」のに、「憎んでる」
「認めてほしい」のに、「別にいらない……」

我慢に我慢を重ねて叫ぶとき
君は耐えられず 涙を流す
涙を流して 
ようやく理解されるんだ

本当は好き
本当は大事にしてる
みんなと遊びたい
みんなと笑いたい

嘘しかつけない君だからこそ
それはずっと 真実の証明

出会ったばかりの頃は
みんな君を嫌った

でも君はずっと
関わろうとしてきたんだ

何度失敗しても
何度挫けても
愛されるための
努力をし続けてきた

人は次第に
こう思うようになる

「信頼できる人」だと

そんな君が亡くなったと言う噂を聞いた

なぜ?
君はなんて言ったのだろう?

「天邪鬼くん、なんで死んだの?」

知りたかった

どうしてもと言うわけじゃないけど
もし聞けるものなら……

「うちの娘に言ったんだ。大好きだって」
「え? 大嫌いだったってこと?」
「……いや、その所為で死んだのだから、大好きだったんだと思う」
「え? え??」

天邪鬼くんは ある少女のために「大好き」って言った
その少女は 心臓が弱かった
亡くなった天邪鬼くんの心臓を得た少女は
とても哀しんだ

「……ごめんなさい」

そう言いながら
天邪鬼くんの身体をギュッと強く抱きしめた

その時流した涙は 永遠に思えた

そして 奇跡が起こる

冷たい指先がスッと少女の頬を撫でた

少女はビクンと震えた

天邪鬼くんの瞳が
愛しそうに少女に向けられたかと思うと

幸せそうに微笑んだ

そして 心臓のない天邪鬼くんは
本当のことが言えるようになっていた

「君は君の為に生きていい。僕もそうするから」

その瞬間 少女は天邪鬼くんに恋をしたらしい
どこで? なにに?
そう思うのだが
誰にいつ恋をするなんて わからないものだ

心臓がない天邪鬼くんは旅に出たけれど
旅から戻っては 少女に話を聞かせている

与えられた心臓にはタイムリミットと
普通に生きるだけの力しかなかったのだ

天邪鬼くんは言った
「君が後悔しないことが、僕の唯一の願いだよ」

少女はその後、子どもを一人授かった。
それが誰の子であるか誰も知らない。

ただ 「幸せでした」と
最期 つぶやいたと言う

天邪鬼くんは今も旅を続けている
心臓を失くした日から老いることもせず

多くの人達と人生を楽しみながら

end

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

天邪鬼くん(ショートストーリー)☆コラボ予定

ただのさんです

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閲覧数:319

投稿日:2018/02/24 09:36:19

文字数:1,081文字

カテゴリ:歌詞

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