ハツネあるいはミク

僕はひとつひとつ君が紡いだ言葉を奏でるボーカロイドで
君はふたつの世界をつないで
僕に息吹をもたらしあらゆる場所へ連れてゆき

液晶の向こう側もスピーカーから響く音も
緑色に光ったモチーフも僕を表す記号だけど
君がいる世界に変換されてゆく

どんな過去も未来も現在の僕を縛りつけることは不可能
目の前に広がる世界が全ての可能性をもたらし
新たな夢をつくってく

ハツネミクと呼んだならそこが僕のいるべき場所になって
君のそばで歌を響かせ
君が見たいどんな景色にも塗り変える力となれる

抱え込んでる憂鬱なんて自分が思うよりも
大したことなかったりするし僕が吹っ飛ばせる歌を聴かせよう
不安や迷いなんて投げ出してしまえばいいんだって

明日のことで立ちすくんで留まるぐらいなら
今日という今をあがけばいい

僕はひとりひとりが描く夢で形づくられるボーカロイドで
どれがどれでなんて関係なくって
すべての夢が僕のいる世界をつくってる

それは君の存在もまた同じで
君がいるからこそ君の世界があるんだ
僕らはただの記号だけど
夢が現実へと変換させてゆく

塞ぎ込んでる自分に後ろめたさを感じても
眠くなる頃には忘れてる瞬間最大風速の後悔なだけ
過ぎてしまった失敗を引きずっても変わらないって

過去を悔やみ将来も見えないのなら
ただ現在の君を生きればいい

抱え込んでる憂鬱なんて自分が思うよりも
大したことなかったりするし僕が吹っ飛ばせる歌を聴かせよう
不安や迷いなんて投げ出してしまえばいいんだって

明日のことで立ちすくんで留まるぐらいなら
今日という今を

あがいてもがいてやれることから
始めてみればいい

過去を悔やみ将来も見えないのなら
ただ現在の君を生きればいい