責めるかに 耳鳴り
羨む道を眺む日々
進み方も分からぬのに
何処へ向かえと言うのか

寂寞（せきばく）に吐息
紛らわすにはあまりにも
いくら耳を敧（そばだ）てようと
枯山水は せせらがぬ

朝を厭う夜（よ）
明けを願う夜（よ）
瞼の裏に焼き付くは
雲を燃やす
落陽（らくよう）の脈動


千変万化の現世（うつしよ）に
不変を求めようと
有形⇔無形 自在に変わり いずれ見失う

色即是空の三元世界
己が心の姿見と
この眼（まなこ）、映す世界を睨み据えん



闇雲に彷徨い
求める道を乞うて泣く
立ち止まれども灼（や）くように
絶え間の無い焦燥よ

淅瀝（せきれき）と紅葉（もみじ）
果てに川面を燃やす朱（あか）
己が心を見据えたなら
枯山水は せせらごう

怯え惑う夜
明けを望む夜
瞼の裏に蘇る
空を焦がす
払暁（ふつぎょう）の鼓動


千変万化の現世（うつしよ）に
寄る辺をつくろうとも
流れに流れ、流されて いずれ見失う

色即是空の三元世界
己が心の姿見よ
その眼（まなこ）、映す世界は如何様か



妬（ねた）みではなく、
嫉（そね）みではなく、
恨みではなく、
怒りではなく、
犠牲ではなく、
憎しみではなく、
悲しみではなく、
諦めではなく、

我らの生は、願いのために



千変万化の現世（うつしよ）に
不変を求めようと
有形⇔無形 自在に変わり 見失うなら

色即是空の三元世界
己が心を示し給（たも）う
この眼、映す世界は煌めかん


千変万化に移りゆく
己が心を寄る辺とし、
流れに流れ、流るるままに ふうわりと

色即是空の三元世界
君が心を映し給え
この眼、眺（なが）む世界を愛おしまん


千変万化に移ろうて
道は開かれよう




【ひらがな】

せめるかに みみなり
うらやむみちを ながむひび
すすみかたも わからぬのに
どこへむかえと いうのか

せきばくに といき
まぎらわすには あまりにも
いくらみみを そばだてようと
かれさんすいは せせらがぬ

あさをいとう よ
あけをねがう よ
まぶたのうらに やきつくは
くもをもやす
らくようの みゃくどう


せんぺんばんかの うつしよに
ふへんを もとめようと
ゆうけい むけい じざいにかわり
いずれ みうしなう

しきそくぜくうの さんげんせかい
おのが こころのすがたみと
このまなこ、うつすせかいを にらみすえん



やみくもに さまよい
もとめるみちを こうてなく
たちどまれども やくように
たえまのない しょうそうよ

せきれきと もみじ
はてにかわもを もやすあか
おのが こころをみすえたなら
かれさんすいは せせらごう

おびえまどう よ
あけをのぞむ よ
まぶたのうらに よみがえる
そらを こがす
ふつぎょうの こどう


せんぺんばんかの うつしよに
よるべを つくろうとも
ながれにながれ、ながされて
いずれ みうしなう

しきそくぜくうの さんげんせかい
おのが こころの すがたみよ
そのまなこ、うつすせかいは いかようか



ねたみではなく、
そねみではなく、
うらみではなく、
いかりではなく、
ぎせいではなく、
にくしみではなく、
かなしみではなく、
あきらめではなく、

われらの せいは、ねがいのために



せんぺんばんかの うつしよに
ふへんを もとめようと
ゆうけい むけい じざいにかわり
みうしなう なら

しきそくぜくうの さんげんせかい
おのが こころを しめしたもう
このまなこ、うつすせかいは きらめかん


せんぺんばんかに うつりゆく
おのが こころを よるべとし、
ながれにながれ、ながるるままに ふうわりと

しきそくぜくうの さんげんせかい
きみが こころを うつしたまえ
このまなこ、ながむせかいを いとおしまん


せんぺんばんかに うつろうて
みちは ひらかれよう