どうしよう、怒らせた…絶対怒らせたよ…!呆れてる…何やってるの?バカ木徒!!もう顔が見れないよ!!

「木徒。」
「ごめんなさ…ごめんなさい!ごめんなさい!」
「怒ってないから…それとも俺、何かしたか?」
「違っ…してない!違うの!違うの!」
「泣いてちゃ判らないだろ!」
「ひっ!…うっ…うぅ~~~っ!」

自分でも判らないよ!好きなのに、一緒に居たいのに、離れたくないのに、凄く怖い!掴まれてる手の力も、声も、私を見る目も、全部全部大好きなのに何で怖いの?!

「…どうした…?なぁ…昨日の事まだ怖かったのか?誰かに何か言われたのか?
 それか俺がまた怖がらせた?」
「ち…が…違う…!こわ…怖く…でも…悪くな…っ!」

私は泣きじゃくっていた。誰かの役に立ちたくて、必要とされたくて、だけどずっと甘えてばかりで、何も出来なくて、何もあげられない自分が嫌で、悔しくて、もどかしくて。こんな私、きっと嫌われちゃう、また一人になっちゃう、怖いよ、もうこの手が無いと死んじゃうよ!離されたら死んじゃうよ!寂しくって死んじゃうよ!

「…嫌わないで…。」
「木徒…?」
「大好きなの…!でも、離れるの怖くて…凄く怖くて…!何も出来ないのに、
 でも一緒に居たいの!」
「………。」
「どうしたら良いか判んないの…スズミさんみたいに受け入れる事も、香玖夜さん
 みたいに頑張る事も…私どうしたら嫌われないの?!どうしたらもっともっと
 好きになってくれるの?!」
「ちょ…木徒、落ち着…!誰か来…!」
「ねぇ…詩羽さん…!」
「―――っ!」

腕を強く引っ張られて、そのまま空き部屋に引き込まれた。

「詩羽さん?詩羽さ…!きゃっ?!」

勢いそのまま躓き気味にベッドに倒れ込んだ。え…?ベッド…?慌てて身体を起そうとしたけど…。

「そのまま。」
「え…っ?」
「そのまま動かない!暴れない!抵抗しない!」
「は、はい?!きゃっ…!ちょ…詩羽さ…ん…っ!」

押さえ込まれた体勢のまま何度も何度もキスが落とされる、額、瞼、耳、頬、少し間があって唇に熱い感触があった。不意にするっと襟口から肩に手が触れて、思わず身体がこわばる。

「…怖い?」
「…ん…。」
「ちょっとだけお仕置き、さっき叩いた分。」

そう言うと詩羽さんは噛み付く様に首筋に唇を押し当てた。時折甘噛みされて、吸い付かれて、きっと私の首、詩羽さんの痕でいっぱいになってる。

「やっ…!あっ…!」
「そんな声出すな…結構ギリなんだから…。」

もう口から零れる声を抑えるのに必死になった。心臓バクバクで、震える手を何処に置けば良いかも判らなくて、宙を掴んでいると、その指すらもゆっくり絡め取られて口付けられた。

「ふふふ…良い子だね。」
「も…ダメ…!無理っ…!」
「大丈夫…ほら力抜いて。」

散々痕を付けられてぐったりしてしまった。私の首へ詩羽さんがふわりとリボンタイを巻いた。

「詩羽…さん?あの…これ…?」
「く・び・わ。」
「………はい…。」
「良く出来ました。」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

BeastSyndrome -65.首枷-

( ̄ー ̄)ノ お手

閲覧数:172

投稿日:2010/06/21 18:12:11

文字数:1,271文字

カテゴリ:小説

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  • 門音

    門音

    ご意見・ご感想

    …キトはなんて幸せ者なんだろうか…。(えぇ?!
    キト、ご達者で!!(まてこら
    …ん?このままいくとキトは漢字だけ私と同じ名j(殴
    なんでもないですごめんなさい!!!想像力豊か過ぎてごめんなさいぃ!!!(蹴踏(逃

    2010/06/21 20:03:30

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