夜明け前の暗い時から
夜明けの光が差す時
1日が生まれる時に聞こえたのは
この世界の、どこか
きっと音が溢れる所からのー…“祝福”の歌。
「君は、全てに祝福されて生まれたの」
母は言った
父も言った
愛してくれた者、全てが言った
ならば…どうして?
人が祝福されて生まれるのならば
どうして、無残に殺される人がいる?
治らぬ病に侵される人がいる?
「どうしてー…」
涙を、流す人がいる?
問えども問えども、答えは来ない
神に祈っても
仏に祈っても…また、どこかで
「どうしてー…君、が、」
命の灯(ともしび)が消えて逝く。
ほら、また。
どこかで消えた
どこかで流れた、涙。
傷は癒えども、救うことは出来ぬ。
…なら、せめて私は歌おう。
「どうか。。。」
この歌が
君に…貴方に、届きますように。
さあ歌おう
“祝福”ではない。
祈りを込めた、「鎮魂歌(レクイエム)」をー…
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