兎角昨今の燈(ひ)は明すぎて
秘すべき事も出来ぬ
咯々(おめおめ)届かぬ想いを       足掻く蓋然の死は近すぎて
抱えてはきっと戦も出来ぬ        退(しりぞ)くだに出来ぬ

                 潜(かず)く酩酊の意は脆すぎて
                    盛(さか)るべき余地もなし
軽(かろ)く藹然(あいぜん)の身は柔すぎて 虚々(しらじら)似(そぐ)わぬ言葉を
地に着けることもなし          重ねてはいっそ逸らしも出来ぬ


叶わぬものなら破り捨て         埋めた兆しは永劫留めて
さあ 戦火にその身を投じませ      適わぬものなら手放して
全てを忘れて
             いつかのことさえ消え失せた


さあ 過去 彼らにのしかかる      さあ 題して 相愛して
枷は 見えぬものを顕にし        日の伸して散るまで
                    最果て輪舞曲(ロンド)を踊りましょう
そう 大して御大層な夢は描かぬよ と  まあ 沙汰 掲げた罪の意味
真赤に濡れた口を開いて         知らぬ存ぜぬとて通りませ そう
             賢しらな君が裂いた
             アカシアの花が咲いた た


至極平凡の日は温すぎて
賭すべき事も在らじ
熟々(つくづく)能(あた)わぬこの身を   藻掻く迷妄の名は鈍すぎて
厭わずにそっと眺むことのみ       課すべき問いも失せ

                    被(かず)く炯然の彼(か)は聡すぎて
                    滅ぶ日をまた夢む
酷く挺然の汝(な)は脆すぎて       諄々(くどくど)語らむ思いを
明日の色も知り得ぬ           歪めてはずっと忘れも出来ぬ

敵わぬものなら逃げ果(おお)せ      あの日の行方はどこかへ眩んで
そう 裏切るものだと恥を知れ      哀しや離別の時も来し
全てを投げ捨て
             今では故郷は塵と化し


さあ 過去 僕らにのしかかる      さあ 催して 相対して
枷は 見えるものを奥に遣り       味占めた僕らの
存在して 韜晦(とうかい)して      借家(しゃっか)を騒した謀(はかりごと)       
悉く潰(つい)えた            まあ 沙汰 捧げた明日の意味 
滅多を愛した語り事           見えぬ聞こえぬとて滞(こお)りませ

さあ 過去 明日にのしかかる      そう 題した 相愛した
枷は 向うものを燃し尽くし       日の伸して散るまで
崩壊して 堕胎して           昔己(しゃっこ)の灰土(かいど)を
                    渉(わた)りましょう
がたがたに解(ばら)けた         まあ 沙汰 掲げた夢の意味
雑多な廃墟檻の中で           知らぬ存ぜぬとて障(さわ)りませ
             そう 君は命を賭して
             僕の命落として て

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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【空唄カナタ&梟音キリィ】緑青追記【オリジナル曲】

【空唄カナタ&梟音キリィ】緑青追記【オリジナル曲】の歌詞
左がカナタ 右がキリィ
ろくしょうついき

閲覧数:1,966

投稿日:2017/08/26 14:48:56

文字数:1,345文字

カテゴリ:歌詞

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