今年の夏はどのくらい暑くなるかな
群青に染まる空 見上げては
然う云ってキャンバスを立てた
口を衝いて出てきたのは
去年と同じ会話だ
水彩の滲む青
プリズムを透過した幻影
嫌に澄んでいる
嗚呼 反対色で濁った曖昧な儘で居たい
観測者は云う
揺らめく残像
刺す様に照らす太陽
復た聲がして 復た通り過ぎては
忘れて仕舞うのだろう
正午に吹く風に触れて
あえかな音色が響いた
君の聲が聞こえた気がした
鈍色の空 いつになったら晴れるかな
寂寥を湛う雲 見詰めては
然う云って頬杖を突いた
針穴を通った景色は
ぶれた像でもうあやふやだ
瀝青を叩く雨
スピネルの夾雑と光彩
復た濁っていく
嗚呼 反対称で描いた点描が指す実体
観測者の憂
さざめく感情
彩度を奪うカイロス
復た聲にして復た繰り返しても
薄れて仕舞うのだろう
正午に吹く風を浴びて
如雨露の水をそっと撒いた
君の姿が不図浮かんだ
涼風が君を連れて逃げる
此の距離は光では遠いよな
翠緑の木の枝に憩う大瑠璃が歌う
嫋嫋と吹く風に戦ぐ芒は未だ青く
潺湲と唯水の流る音を聞澄ます
彩管を揮う手を止めれば復た陽が落ちる
揺らめく残像
刺す様に照らす太陽
復た聲がして 復た通り過ぎては
忘れて仕舞うのだろう
正午に吹く風に触れて
あえかな音色が響いた
君に届くかな
仄めく残香
微かに燈る彩よ
復た聲がして復た通り過ぎても
忘れたくないんだよ
正午に吹く風を借りて
最後に僕は然う云ったんだ
君に届く筈も無いのにな
嗚呼
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