月のあかりはこうこうと 窓の格子を影うつし
ひとり身を延べ長持に 待つはあなたの影法師
月のあかりに寂として 細くも強く肩抱かれ
あおく冷えた頬みつめ 待つわあなたのくちづけを
閉じぬまぶたに夢うつす はかない来世の睦みごと
動かぬ指にからまり残る あなたの髪ひとすじ
開かぬくちびる震わせて 温いあなたの血をすする
聴けぬ耳に虚ろひびく あなたが私を呼ぶ声
醒めぬ夜長は夢うつつ 詮無いこの世の恨み言
動かぬ指をからませにぎり あなたにこの身捧げます
開かぬくちびる震わせて こぼれるあなたの血をすする
聴けぬ耳に愛しくひびく あなたが私を呼ぶ声
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